1日だけの自動車保険、「車離れ」の若者に広がり (2/3ページ)

損害保険ジャパン日本興亜が開発した安全運転診断アプリの画面
損害保険ジャパン日本興亜が開発した安全運転診断アプリの画面【拡大】

 平成24年の発売から順調に利用者を増やしており、今年3月で約400万人に上った。6割は30代までの若い世代だ。商品開発を担当する野川晶史さんは「手軽さは今後のトレンドとして引き続き求められていくのではないか」と語る。

 ◆損保業界の危機感反映

 三井住友海上火災保険も27年から1日自動車保険「1DAY(デイ)保険」を販売している。こちらも保険料500円から加入でき、対人賠償や搭乗者傷害などを補償。スマホやコンビニ店のマルチコピー機から手続きができ、2回目以降は4%引きとなる。販売実績は300万(4月15日時点)を突破しており「好調に推移している」(同社広報)。

 1DAY保険の利用者は29歳以下が7割を超えている。こうした新たなタイプの自動車保険の登場は、若い世代に顕著な「車離れ」に伴う損保業界の危機感を物語ってもいる。

 日本自動車工業会が4月に発表した29年度乗用車市場動向調査の若年層分析(大学生を含む10~20代の1千人対象)では、車を所有していない社会人などのうち購入したくない層が5割を超えた。買わない理由(複数回答)も「買わなくても生活できる」(33%)「駐車場など今まで以上にお金がかかる」(27%)など、所有に対するシビアな声が目立った。

続きを読む