移動空間に新たなデザインを 小田急新型ロマンスカー設計、建築家の岡部憲明さんに聞く (1/2ページ)

小田急の新型ロマンスカーを設計した建築家、岡部憲明(おかべ・のりあき)さん
小田急の新型ロマンスカーを設計した建築家、岡部憲明(おかべ・のりあき)さん【拡大】

 「広々とした眺望を楽しんでほしい」。運転席を2階に設け、乗客が先頭の景色を眺められる小田急電鉄の特急ロマンスカーの新型車両GSEが3月、主に東京・新宿-神奈川県・箱根湯本間で運行を始めた。運転席を2階に、展望席を先頭車両にそれぞれ配した列車を走らせているのは、JRを除けば主要鉄道会社で小田急だけ。新型ロマンスカーを設計したのは、静岡出身の建築家、岡部憲明さん(70)だ。

 2階建てロマンスカーの登場は、同じく自身が設計に携わり数々のデザイン賞に輝いた特急車両「VSE」以来約13年ぶり。VSEが白色でシャープな流線形なのに対し、新型は赤が基調で先端の形状がやや丸みを帯びており「貴公子と貴婦人のカップルのようだ」と形容する。

 岡部さんは静岡県出身で東京育ち。「中学時代から物理に興味を抱くと同時に、美術への興味も強く、科学と芸術が融合した建築にひかれた」と振り返る。

 早稲田大学で建築を学んだ。卒業後、昭和48年に欧州へ渡り、建築家レンゾ・ピアノ氏らとともに活動。パリの芸術拠点ポンピドゥー・センターや関西国際空港(大阪府)の旅客ターミナルビルの設計に加わった。

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