西日本豪雨、警察当局が「犯罪デマ」に注意呼び掛け 偽情報を見極める冷静さを (1/2ページ)

撤去した土砂が入った土のうを自衛隊の車両に乗せる地元ボランティア=11日午後2時11分、広島市安芸区(安元雄太撮影)
撤去した土砂が入った土のうを自衛隊の車両に乗せる地元ボランティア=11日午後2時11分、広島市安芸区(安元雄太撮影)【拡大】

 西日本豪雨に関連し「レスキュー隊のような服を着た窃盗グループが被災地に入っている」といった事実に基づかないデマがインターネット上で広がっているとして、警察が注意を呼び掛けている。ただ、実際に被害に遭ったと訴える被災者もおり、岡山県では逮捕者も出た。犯罪を警戒しつつ、偽情報を見極める冷静さが求められている。

 デマに惑わされないよう

 「『犯人の車は○○』などの情報が拡散されていますが、そのような事実は把握していません」。広島県警は、チラシ形式の注意喚起をホームページに掲載。デマの例を示し、ネット上で拡散しないことや情報の発信元を確認するよう訴えた。

 デマによる混乱は大規模災害のたびに繰り返されてきた。大正12年の関東大震災では「朝鮮人が井戸に毒を入れた」などのうわさが広まり、多くの朝鮮人が虐殺された。平成28年の熊本地震では、動物園のライオンが逃げ出したとツイッターでデマを流したとして逮捕者が出る事態に。

 広島県警は被災者宅を狙った空き巣や見舞金名目の詐欺電話にも注意するよう呼び掛けており、広報担当者は「デマに惑わされないようにしてほしい」と話す。

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