おもてなしのプロが喜ぶ「お持て成し」とは? 「ありがた迷惑」にならないために (2/4ページ)

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 これ、簡単なようで実はすごく難しいんです。少しでも過剰になってしまうと、おもてなしが「ありがた迷惑」になってしまうこともあります。そこで今回は私が受付時代に意識していた、そして目にした、「おもてなし」をお伝えできればと思います。

◆やってはいけないおもてなしとは!?

 私はおもてなしの最上級は「相手が自然体でいられること」だと思います。

 例えばどういうことかというと、飲み物を飲むときにみなさんは自分の手でコップやグラスをとって口にすると思います。

 ではそれを、誰かが代わりにやってくれると想像してみてください。それって、代わりにやってくれる人がおもてなしと考えていたとしても、少しトゥーマッチ(行き過ぎ)というか、逆に飲み物を好きなタイミングで飲みづらくなったり、気を遣ってしまいませんか?

自分で行いたいことを奪ってしまうのはおもてなしにはならないのです。おもてなしとは、普段その方が自然に行なっていることを奪うのではなく、行なっていることにさらなる価値を乗せることだと思うんです。

逆に、その方に負担をかけてしまったら、おもてなしがありがた迷惑にすらなってしまいます。

 別の例えを出すと、遠方からいらしているお客様にお土産として「高級瓶詰めジュース」をお渡しする場合、そのお客様は重たい荷物を持って帰らなければ行けなくなり、なるべく荷物を軽くしようと身支度をして来たのに、結果的に重たい荷物を持ったまま移動しなくてはなりません。

「一貫性」と「言葉」に気を配って