【牧野和世の美の教室】(6)香りは「引き算」で考える

練り香水のアップルミントシュガーフレグランスクリームパールNo.5
練り香水のアップルミントシュガーフレグランスクリームパールNo.5【拡大】

 20年以上、美容に携わる仕事をしているため、毎日たくさんの女性にお会いしますが、私がすてきだと思うのは、香りの使い方が上手な人です。

 すれ違ったときにほのかにふんわりと香りをまとった人に、思わず「あれっ!? もっと嗅(か)いでみたい」と感じたことはありませんか。香りも、どこかを引いてバランスを取る。これが大人の女性の魅力的な香りの使い方だと思います。それは、上手に“引き算”ができるということなのです。私は、そんな「一歩引いた謙虚さ」のある女性に引かれます。

 そこで試してもらいたいのが、固形タイプの「練(ね)り香水」です。たくさんつけても強すぎず、さりげない香りを楽しめます。手首の内側や耳の後ろ、髪の毛などに塗りましょう。

 香りが演出するイメージをお伝えしておきます。知的で信頼できる印象を与えることができるのは、グリーン系の香り。バラやジャスミンは華やかな印象。親しみやすさやかわいらしさをイメージさせるのは、フルーツ(甘い果実)の香りです。ぬくもりや、やわらかさを感じさせるのは、ムスクやサンダルウッド。香りは本能に働きかけるので、これらのイメージを与える香りをまとうことで、人は勝手にその印象を抱いてくれるのです。

 先ほど紹介した香りを一つにまとめた練り香水もあります。

 最後に、香りをまとうときには、美しいしぐさと笑顔を心がけましょう。

 =次回は9月4日掲載予定