小中学校に広がる「プール廃止」 老朽化、コスト負担大きく (2/3ページ)

 1校で月100万円ほどかかる管理費を節約できるため、プールを改修して使い続けた場合に比べ、今後30年間で約9千万円の経費削減になる。残る32校の授業も新設予定の市営プールへの移行を検討している。

 経費だけの問題ではない。特に小学校では体育の専任教員がいないため、命に関わる事故の恐れがある水泳指導は教員の負担が大きいという。市の担当者は「スイミングスクールではインストラクターの協力で指導の充実に加え、教員の多忙感軽減にもつながっている」と話す。

 市のアンケートでは、児童の98%が水泳学習を楽しかったと回答。さらに85%が泳ぎが上手になったと答えた。また教員からも、「インストラクターが多く、安全確保を十分に行うことができた」など肯定的な声が寄せられた。

「体育は地域の中で」

 神奈川県海老名市は23年度までに、19小中学校のプールを全廃。現在は市内4カ所の温水プールで、5~10月に授業を行う。市教委の担当者は「温水プールなので、夏に限られていた水泳授業を春や秋に移すことができる」と語る。

 学校の屋外プール廃止は、全国に広がっている。徳島市では中学校15校のうち6校が公営プールを利用。名古屋市でも、小学校の建て替えに伴いプールを廃止し、民間プールを活用。三重県松阪市も今年6月から、モデルケースとして小学校1校で民間スイミングスクールの活用を始めた。

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