長時間停電 安全に乗り切るにはどうすればいい? (2/3ページ)


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断水の恐れも

 停電すると、集合住宅などでは送水ポンプが止まり、水道が使えないことがある。通常、飲料水や生活用水など1日当たり1人3リットルの水が必要とされており、高荷さんは「最低3日分、可能なら1週間分を確保しておきたい」と話す。

 節水も必要になってくる。食器洗いの水を減らすため、皿などにラップをかぶせて使うなど工夫したい。台風など準備の時間がある場合は、湯船に水をため、備蓄を買い増しておけばより安心だ。

 冷蔵庫も心配になる。「数時間から半日以内の停電は内部の冷気を維持するため、中が気になっても開けずにおく」(高荷さん)。長期化する場合は傷みやすいものから食べたり、カセットコンロなどで加熱調理して保存期間を延ばしたりする。

「通電火災」に注意

 停電からの復旧時にも危険は潜んでいる。通電時に電化製品の発火などで起こる「通電火災」だ。阪神・淡路大震災では、原因が特定できた建物火災の6割が通電火災だとされている。

 例えば、地震の揺れでヒーターなど電化製品の発熱部に、カーテンなどの可燃物が触れた状態になると、通電が再開された際に発火する恐れがある。

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