【リーマン危機10年(1)】格差続く日本経済 幸福とは、変化した価値観 (1/3ページ)


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 米証券大手リーマン・ブラザーズが経営破綻し、世界同時不況を引き起こしたリーマン・ショックから15日で10年を迎える。未曽有の危機がもたらした世界の変化を追った。

 失業率は改善

 リーマン・ショックに揺れた2008年末の東京・霞が関は、異様な雰囲気に包まれていた。急速な景気悪化で職や住まいを失った約500人が、年を越すために次々と日比谷公園に集まり「年越し派遣村」を結成。支援者などがテントを張って炊きだしを提供するなど、広大な公園の一角は1000人以上の人でごったがえしていた。

 金融危機で世界中の景気が冷え込むと、日本でも製造業を中心に生産調整のため一部の工場や製造ラインが停止。こうした場所で働く派遣社員や契約社員が次々と雇用を打ち切られた。危機の前は4%前後だった完全失業率は、翌年の09年7月には過去最悪に並ぶ5.5%と、1年足らずで1ポイント以上も悪化。完全失業者は364万人に上り、「派遣切り」はこの年の流行語にもなった。

 あれから10年-。日本経済は安倍晋三政権の経済政策「アベノミクス」により回復を続けている。一時は6000円台にまで落ち込んだ日経平均株価も足元では2万2000円台で推移。17年度の企業の経常利益は83兆5543億円と過去最高を記録し、失業率も2.5%前後と、「完全雇用」と呼べる低水準だ。

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