【高論卓説】人生百年社会、生涯現役の薦め (1/3ページ)

※画像はイメージです(Getty Images)
※画像はイメージです(Getty Images)【拡大】

 ■高い高齢者就業比率 日本の将来明るく

 「働き方改革」が国会で議論されたのに伴い、人生百年社会という言葉が最近目につくようになっている。日本の人口が減少に転じ、同時に平均寿命が着実に伸びてきた結果、日本人の人生設計についての考え方も変わらざるを得なくなっている。平成の初めごろまでは、サラリーマンは60代前半には退職し、余生は孫の世話やボランティアをしながら年金で暮らす、という一般的なイメージが強かったように思う。(JPリサーチ&コンサルティング顧問・杉山仁)

 しかし、この20年ほど少子高齢化が進み、家族の形態も単身世帯数が最大となり、また長く続いていた不況の影響もあり、60歳から65歳でハッピーリタイアメントを迎える人は年々減少している。統計を見ると、65歳以上の就業者数は1998年には476万人だったが、2016年には770万人に達し18年間で6割以上増加している。就業者総数に占める65歳以上の人の割合も、同期間に7.2%から11.9%まで急増している。

 高齢者の就業率が高まっているのには、2つの要因があるだろう。

 1つは言うまでもなく日本人の健康長寿化である。昭和の童謡で「…今年60のおじいさん」という歌詞があったが、昭和の半ばまでは60歳は既に老人と見なされていたのである。現在では60歳で外見上、老人と見なされる人はずっと少なくなってきた。健康長寿化が進んだおかげで、65歳を過ぎても元気で働ける人の割合が増加したのである。

続きを読む