厚労省、エボラ情報の基準策定へ 居住国を公表、国籍は非公表 (1/2ページ)

 致死率が高いエボラ出血熱など公衆衛生上で特に重要な感染症について、厚生労働省が、国内で感染者が出た場合の情報公表に関する基本方針や基準の策定を検討していることが7日、分かった。国内でエボラ熱の感染例はないものの、今年はアフリカ中部のコンゴで「破滅的な事態になる可能性」が警告されており、日本でも患者保護や感染拡大防止の観点で情報公表の基準策定が急務となっている。

 検討されている基本方針では、情報の公表に当たって「公衆衛生上の対策の必要性」と「個人情報保護の必要性」を比較し、「公衆衛生上の対策の必要性が高い」と判断した情報が公表されることになる見込み。併せてエボラ熱に感染した個人情報の公表基準も作成する。

 具体的な案として、患者の居住国、年代、性別などは「公表」、氏名、国籍、基礎疾患などは「非公表」に分類。搭乗した飛行機の情報、受診に至る経路などは「原則非公表」。中東呼吸器症候群(MERS)、鳥インフルエンザ、新型インフルエンザなどの情報の公表基準も作成する方針だ。

 国立国際医療研究センターの大曲(おおまがり)貴夫副院長は「個人が特定されかねない情報が公表されれば、医者との信頼関係に溝が生じ、患者とのコミュニケーションは成り立たず、公衆衛生の綻(ほころ)びにもつながりかねない」と指摘。一方で、「感染症にかかった患者に接触した人を把握しきれていない場合、発症の可能性がある人にリスクを呼びかけていくためにも、『(発症した)患者がどこにいたか』といった情報は公表していく必要がある」と訴える。

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