藤田尚弓の最強の話し方

上司の「偏った記憶」が意欲を削いでいる 部下の満足度をあげる話し方とは (2/2ページ)

藤田尚弓
藤田尚弓

 筆者が2016年に行ったアンケート調査では「この一カ月で部下に関心を示した」回答した人が7割近くいたのに対し「この一カ月間で上司が自分に関心を示していると感じた言動があった」と回答した部下は5割を切るという結果になりました。

 上司は関心を示しているつもりでも、部下はそう感じない。そんな状況を変えるためにはどのようなフレーズを使えばいいのでしょうか。

今年試したい! 部下への関心を伝える質問フレーズ

 部下に関心を伝えようとするとき「褒め」を使う人が大多数かと思います。しかし、褒めは使い方が難しく、慣れが生じる、会話が続きにくいといったデメリットもあります。そこでお勧めなのが質問を使うやり方です。

(例)

・「〇〇さんは、人あたりがいいね」

→「みんな○○さんは感じがいいと言っているけど、なにか気をつけていることはあるの?」

・「○○さんに任せておくと安心だよ」

→「いつもしっかり仕上げてくれるけど、どんな段取りをしているの?」

・「今月も優秀な成績だな」

→「目標達成のために、どんな準備をしているの?」

 質問には「あなたに関心を持っていますよ」というニュアンスを伝える効果があります。また、できている部分について質問をすることは「自分がなぜうまくできているのか」と部下に考えさせるリフレクションの機会となります。

 気をつけている点を口に出してもらうと、部下は今後もそのような態度をとろうとするため、よい習慣を続けやすくなるという効果もあります。

上司との関係性は「学ぶ意欲」にも影響する

 上司との関係性は「職場への満足度」だけでなく「部下の学ぶ意欲」にも影響します。

 「向上心がない」「学ぶ意欲が低い」と感じる部下がいる場合、自分との関係性を見直してみるのも一つの方法です。

 上司の発言は、思っているよりも多くの影響を部下に与えます。新しい習慣をつけるのに適したこの時期に、印象の偏りと無関心を改善する話し方をぜひ試してみてください。

藤田尚弓(ふじた・なおみ)
藤田尚弓(ふじた・なおみ) コミュニケーション研究家
株式会社アップウェブ代表取締役
企業のマニュアルやトレーニングプログラムの開発、テレビでの解説、コラム執筆など、コミュニケーション研究をベースにし幅広く活動。著書は「NOと言えないあなたの気くばり交渉術」(ダイヤモンド社)他多数。

最強のコミュニケーション術】は、コミュニケーション研究家の藤田尚弓さんが、様々なコミュニケーションの場面をテーマに、ビジネスシーンですぐに役立つ行動パターンや言い回しを心理学の理論も参考にしながらご紹介する連載コラムです。更新は原則毎月第1火曜日。アーカイブはこちら

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