励まし合い支え合い、回復を目指す! うつ病支援のSNS (3/3ページ)

 2017年、U2plusは鳥取大学大学院医学系研究科と共同で3カ月間にわたる調査を行った。その結果、U2plusを使うことによって、ストレス反応、行動の活性化などポジティブな変化が見られた。とりわけ「FunCan」の入力頻度が高い人ほど、ポジティブな変化が見られたという。期間や回数に制限がなく、長期利用が可能な点、また専門家の関与がなく、自由に書き込める点も効果につながっているとの調査結果が出ている。

 ▼ユーザーの声に応えて運営を引き継ぐ

 実はこのU2plus、2011年に、ある男性が単独で立ち上げたサービスである。当時、IT業界で働いていた男性は過労のため自身がうつ病になってしまう。周囲の友人、同僚、知人もうつ病で大変な思いをしている人が多かった。そのため、この状況を変えなくては、と思い立ち上げたのである。

 その後、事業自体は別の会社に譲渡され継続されたものの、今年3月にサービスを閉鎖することになってしまう。

 「閉鎖が決まって、ユーザーから無くさないでほしい! という声が、当時の運営会社宛にも(近い領域でサービスを運営していた)弊社宛てにも数多く寄せられました。私自身も開発者の方と面識があり、必要なサービスだと感じていましたので、弊社で運営を続けていくことになりました」(櫻本さん)

 うつ病は、一度治っても10年以内の再発率が8割というデータもある。

 「認知行動療法は、他の療法に比べて、セルフケアの要素が大きいのが特徴です。自分でできる治療です。クリニックを受診する前段階として、また、再発予防にも使っていただけると考えています。今は社会が複雑で難しい時代。選択肢も多く葛藤をしてしまうことも多い。そんなときに必要なのが、互いを思いやる“やさしいつながり”だと思っています。一番大事なのは、他者との健全なつながりの中にいることです。わたしたちは、それを手助けするための仕組みづくりをしたいと考えています」(櫻本さん)(吉田由紀子/5時から作家塾(R)

 《5時から作家塾(R)》 1999年1月、著者デビュー志願者を支援することを目的に、書籍プロデューサー、ライター、ISEZE_BOOKへの書評寄稿者などから成るグループとして発足。その後、現在の代表である吉田克己の独立・起業に伴い、2002年4月にNPO法人化。現在は、Webサイトのコーナー企画、コンテンツ提供、原稿執筆など、編集ディレクター&ライター集団として活動中。

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