【フィンテック群雄割拠~潮流を読む】フィンテックとは何か? 驚くべき本質をイメージから理解する (1/4ページ)

QRコードを使った決済の実証実験
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 「フィンテックって、何だろう?」。雑誌やニュースの記事を見てもよくわからないという人の声を、僕もときどき耳にします。多くの人は、どうしてフィンテックというものを理解できていないのか? 僕には、そこに「手触り感」というものが欠けているのではないか、と感じられます。そこでこの新連載の第1回は、「そもそもフィンテックとは何なのか?」について、フィンテックというものの本質を手触り感を意識しながら、イメージしやすい言葉でその全体像を描いてみたいと思います。

フィンテックは技術の力で金融をより身近で便利なものにしていくこと

 フィンテックというものを教科書的に説明すると、「“金融”と“技術”とを組み合わせることで生み出された革新的なサービス」ということになると思います。

 でも、もっと噛み砕いて言うのなら、「生活者、消費者にとって、“金融”というものが“技術の力”で“身近で便利なもの”となったサービス」と言えるのではないかと思います。

 その具体的なサービスの例として、「決済」×「スマホ」で「モバイル決済」だったり、「資金調達」×「クラウド」で「クラウドファンディング」だったり、「資産管理」×「人工知能」で「家計簿アプリ」だったり、「投資」×「人工知能」で「ロボアドバイザー」などが挙げられます。

 つまり、フィンテックが社会に落とし込まれたことで、多種多様な金融サービスを生活者に届けられるようになったのです。

フィンテックでの本質的変化は、「細分化」「多様化」「個人化」

 これまでの既存の金融サービスの多くは、その特徴として、「縦割り」で「上から下に降りるもの」だったのではないかと思います。でも、時代の流れ、需要の方は、圧倒的に「個」に向かい始めてしまった。僕が経営するFOLIOも含めて、様々なフィンテックの分野でスタートアップが活躍しているのは、スタートアップは機動力を持って個々のユーザーニーズに対応したサービスを作り出せるからなのだと思います。

 絵としてイメージしてもらいたいのは、「中心に金融機関があって、その周りをたくさんの個人が囲んでいる図」と「中心にひとりの個人がいて、その周りをたくさんの金融サービスが囲んでいる図」です。国やある土地に根差した金融システムの中心機関を「中央銀行」と呼ぶ言葉がそれを象徴しているように、かつての多くの金融機関には「中心」という意識があったように思います。

当たり前の「サービス間の競争」が出てきた