【ローカリゼーションマップ】米国と欧州を同一視してないか? 日本の企業人に「忘れ去られた視点」 (1/3ページ)

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 先週、ミラノ工科大学のロベルト・ベルガンティ教授と東京で数日を過ごした。彼はデザインマネジメント・イノベーション・リーダーシップを専門とする。彼の著書『突破するデザイン』の監修を手掛けたこともあって、いくつかの企業での講演やミーティングをぼくはアレンジした。(安西洋之)

 多くの企業人と話した。そこで感じたのは、日本のビジネスパーソンに米国以外の考え方に疎いことに自身で気づいてもらうには、米国の考え方と欧州の考え方の違いを話すのが有効である、ということだ。

 日本と欧州の比較だけだと、欧州と米国を一緒に見がちな人たちの目が開かれない。多くのビジネスパーソンは米国のビジネス書を読み、米国式の経営の知識に親近感をもっているので、こことの差異が分かるのが効果的だ。

 もちろん欧州のかわりに中国や南米の国をおいてもいいが、それらを米国と近いとは思っていないだろうから、やはり米国と近いと想定しているラインを覆すのが良い。

 その意味で、米国の大学でも研究生活をおくり、EUのイノベーション政策担当委員のアドバイザーをつとめるベルガンティが語る、米・欧の差異は説得力がある。

 「米国で語られるデザインの言葉は、テクノロジーとビジネスがダイレクトに結びついている。『デザイン思考』がシリコンバレーのエンジニアによって体系化されたのも、その一例だ。他方、欧州のデザインは建築からきているから、その思想は必ず人間を起点とする。2つの異なった言語がある」とベルガンティは説明する。

米国のビジネス書は日本の読者に受け入られやすいが…