都の電子商品券、カンボジアで使用

 東京都は15日、島嶼(とうしょ)地域で使えるプレミアム付き電子宿泊旅行商品券「しまぽ通貨」300万円分を、大島町のゲストハウス運営事業者「CARAVAN JAPAN(キャラバンジャパン)」が不正利用していたと発表した。同様の事案がないか調べるとともに刑事告発を検討する。

 しまぽ通貨は1万円分の旅行券を7千円で購入でき、島嶼地域のみで利用できる。

 都によると、不正利用はカンボジアのゲストハウス「CARAVAN BLANK(キャラバンブランク)」で確認され、大島町にある同「CARAVAN FLAKE(キャラバンフレイク)」の支払いと偽って決裁されたとされる。両施設ともキャラバンジャパンが運営している。

 しまぽは、利用者がスマートフォン上で登録から購入、決裁まで行うが、カンボジアの施設は、日本人利用者に登録させた後、別名義のクレジットカードで決済していた。同社が予備システムを悪用し、利益を得ようとした可能性がある。

 しまぽの発行登録確認メールを見た利用者が、ゲストハウスの名前の違いに気づき、今月12日に通貨事務局に問い合わせし発覚した。都は同社への支払いを全額停止している。