カギは「バカロレア」 全国初の公設民営一貫校が狙う人材育成 (2/4ページ)

パソコンなどを使いながら個々に学ぶ生徒。教諭からアドバイスを受けることもある=大阪市
パソコンなどを使いながら個々に学ぶ生徒。教諭からアドバイスを受けることもある=大阪市【拡大】

 授業のタイトルは「個人と社会」。IBのプログラムに基づく授業で、イデオロギーなどの概念を理解することを目指す。この日はデモ活動を切り口に問題を分析。教諭は行き詰まったときに助言するなど、あくまでサポート役に徹し、学ぶ主体は生徒自身だ。ウォール街で起こったこれまでのデモの事例のほか、香港の大学生らが民主化を求めて行った大規模な抗議活動など、生徒自身が個々に関心のある題材を決め、原因や結果、社会への影響などを掘り下げた。今後はグループワークで気づきや学びを共有するという。

 同校は、IB認定校として国際基準に沿って3~19歳までを対象に教育プログラムを実施。これまでの実績は、大阪市の水都国際中学・高校の授業にも生かされる予定だ。大阪YMCAインターナショナルスクールのマーク・メシッチ副校長は「調査スキルを磨き、自ら疑問を持って追求していくことが授業のコンセプト。座学もあるが、グループワークも多い」と話した。

 英語教育にも力

 IBは、国際バカロレア機構(本部・スイス)が提供する国際的な教育プログラム。親の転勤などでさまざまな国に転居する子供たちが一貫したプログラムによる教育を受け、国際的な大学に入学できるルートを作ろうと1968年に設けられた。多様な文化の理解や、探求心、知識、思いやりなどに富んだ若者の育成が目標となっている。

 年齢に応じたプログラムがあり、16~19歳を対象とした「ディプロマ・プログラム(DP)」は、所定の科目を2年間履修し、試験を受けて認められれば世界各国の大学入学資格が与えられる。科目には数学や理科のほか、ダンスなどの芸術やボランティア活動、論文、「知識」について考える「知の理論」などがある。

中学から数学や理科などで英語授業