【受験指導の現場から】スマホ中毒の本当の怖さを知ってますか? 合否の分かれ目にも (3/5ページ)

 詰まるところ、「うちの子はスマホやゲームばっかりやっていて、ほとんど勉強しない」と嘆く親は多いが、事はそれほど単純ではないかもしれない。スマホやゲームに時間を費やしてしまっているだけならまだしも、長時間の使用が学校や塾も含めた勉強の成果を台無しにしているかもしれないとなれば、事は「勉強時間が少なすぎる!」だけでは済まない。

 成績抜群の生徒が中2の終わり頃から…

 実際には、生徒ごとに状況は様々であり、一律に同じ処方箋で対処することは難しいだろう。そこで、ここからは、筆者が出合った状況と対応を披(ひ)瀝(れき)することで、今回の提言に代えたいと思う。

 小学6年生であっても中学3年生であっても、「受験学年になってから学力の伸びが停滞し始めた(偏差値が徐々に下がってきた)」という例は少なくないため、この状況下でスマホやゲームに関連していたケースを取り上げたい。

 〈ケース1〉中1の頃から学校の成績は抜群で、寸暇を惜しまず勉強を続けてきた生徒なのだが、中2の終わり頃から偏差値が少しずつ下がってきているという話を耳にしていた。

 その生徒が中3になったタイミングで、以前とは別の科目を担当することになったのだが、何度目かの授業の開始前、その生徒の様子を見ていてふと気が付いた。「以前なら授業前は必ずと言っていいほど別の科目の宿題をしていたのに、ここのところ、授業前にスマホをいじっていることが多いな」と。そこで別のある日、クラス全員に向かって、「スマホを持っているという人は?」から始め、「1日に30分くらいしか使わない人」「1時間以上使う人」「2時間以上使う人」……と順に手を挙げさせたところ、その生徒を含めて数人が「2時間以上」に手を挙げた。

 中3になってから、最近手に入れたばかりのスマホのヘビーユーザーになるのは……いかにも拙い。かと言って、長々と説明する時と場合でもない。その時は全員に向けて、「スマホは1日1時間以内にして、勉強時間を削らないように。それと、寝床にスマホを持って入って、スマホをしながら寝るのは絶対に止めなさい」と話したことを覚えている。

寝る直前の15分でも20分でも、暗記ものを