【書評】『「木の国」日本の新しい空間と技術』

 ■構造体としての可能性を示す

 公共建築を木でつくるための実践的なガイドブックである。国土の約3分の2が森林で占められる日本だが、膨大な木材資源を持ちながら、その利用度は低い。学校や商業施設などでも鉄筋コンクリート化され、木材に接する機会は少ない。

 2010年に施行された「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律」が契機となって全国各地に個性豊かな木造建築が建ち始めた。

 本書は、全国30件以上の公共木造建築を詳細なデータ、豊富なカラー写真とともに紹介。見た目の優しさと同時に、構造体としての木の可能性を感じさせてくれる。(次世代公共建築研究会 木造建築部会・編/公共建築協会、4000円+税)