健康経営 がんと向き合う

先進医療を受けることの難しさ (1/2ページ)

 日本の医療制度には保険診療と自由診療がある。保険診療は健康保険などの公的医療保険制度が適用され、自己負担額は現役世代だと治療費の3割の窓口負担となる。この他に高額医療費制度というものも存在し、月当たりの限度額が決められており、それ以上患者が負担せずに済む仕組みになっている。(GMS・竹内規夫社長)

 これに対し、自由診療は保険が適用されない。厚生労働省が承認していない先端治療などを行う場合、治療費は全て自己負担になる。この保険診療と自由診療を同じ病院などで一緒に行うこと(混合診療)は、原則禁止されている(ただし歯科治療では行われている)。

 このため、保険診療を行っている総合病院や大学病院などで最先端の治療を受けることは原則的に難しい。ただ、先端治療の中にも厚生労働省が認める医療技術を用いた治療が存在する。それを先進医療という。

 先進医療は、自由診療でありながら混合診療が認められているため、大学病院や総合病院などでも受けることが可能。実施している病院はインターネットなどで調べることができる。

 ただ、先日も指摘したが、先進医療はがんの診療ガイドラインにのっていない治療であり、基本的に主治医が薦めることはほとんどない。自分で調べ、自ら求めないとたどり着けないのが現状だ。

 セカンドオピニオンを繰り返しても、診療ガイドラインにのっていない治療を勧める医師はほとんどいない。そうした治療を受けたいと思う場合はいろいろ知識を得る必要がある。

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