AYA世代の日々 がんとともに生きる

(6)患者になっても自分らしく トキメクジャパン社長・塩崎良子さん (1/3ページ)

 15~39歳頃までの思春期と若年成人(Adolescent and Young Adult)を指すAYA世代。この世代のがん患者には進学、就職、結婚、子育てなど中高年とは違った課題が存在する。彼らは何を悩み、どう生きているのか。乳がん闘病後にケア介護ブランドを立ち上げた「TOKIMEKU JAPAN(トキメクジャパン)」の社長、塩崎良子さん(38)に聞いた。

 右胸のしこりに気づいたのは平成25年の冬、イタリア出張中でした。アイスを胸元にこぼしてしまったのでハンカチで拭いたら硬いしこりがあった。帰国後すぐにクリニックに行き、検査を受けました。診断は乳がん。しかも、ホルモン療法や分子標的薬の効果がない「トリプルネガティブ」というタイプでした。

 当時はアパレル企業を経営していたのでまず、「仕事をどうする?」ということが頭をよぎりました。スタッフに任せて事業は続けるつもりでしたが、抗がん剤治療が始まると、髪が抜け始めた。副作用で歯がぐらつき、口内炎がたくさんできました。パーティードレスのレンタルなど華やかな事業を手がけていたので、自分の現状と隔たりがあるように感じて、お店を閉めることにしました。

 ◆“私”が消える

 抗がん剤はつらかったけれど、闘うものがあったから頑張ることができた。乳房の全摘手術を受け、放射線治療に進みました。

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