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ペットとお仕事、思わぬ効果 同伴出勤で手当も

 ペットと一緒に働きませんか-。社員が愛犬や愛猫と同伴出勤でき、餌代などが支給される企業が増えつつあり、注目を集めている。職場の雰囲気が和むだけでなく、「ペットに優しい」という評判が広がり、企業説明会などで動物好きの優秀な人材が集まるといった思いがけない効果も。働き方改革が進む中、職場づくりの新しい形と言えそうだ。

 ◆説明会の応募急増

 「ミャオーン」。女性社員がパソコンを打つ手元に、猫が顔をこすりつける。棚の上では別の猫がうたた寝をしている。東京都中央区のIT企業「ファーレイ」の日常風景だ。同社では創業した平成12年から、社員が飼育する猫の同伴出勤制度を導入している。

 現在は徒歩や自転車、電車を使い、6匹がオフィスに「出勤」。1日2回の餌やりは新入社員が担当し、トイレや遊びなどの世話は気が付いた人が率先してやっている。

 会社のツイッターで猫の様子を発信するうちに「猫と働ける会社」と口コミが広がり、学生向けの会社説明会やインターンシップへの応募が急増した。猫好きの担当者がいる企業から「一緒に仕事がしたい」と依頼が来たこともあった。同社の福田英伸社長(48)は「備品を壊されることもあるが、プラス効果が圧倒的に多い」と力説する。

 保護猫を飼う社員には月5千円の「猫手当」も支給する。「殺処分されてしまうかもしれない保護猫を引き取ることは社会貢献にもつながる」と福田社長。

 同社のウェブデザイナー、田代志乃さん(27)は4年前、大学で就職活動をしているとき、ファーレイの存在を知った。「1人暮らしでも大好きな猫が飼えるかも」。入社してすぐに、保護猫の「すばる」を引き取った。ほぼ毎日、自転車か電車で一緒に通勤する。「すばるは会社に行くのが当たり前だと思っている。社員同士が打ち解けて職場の雰囲気もよくなる」

 ◆留守中の心配なく

 ペット用品を製造・販売する「UGペット」(本社・川崎市)には、社員が犬を預けられる「託犬所」がある。トイプードルのくるみと出勤する同社の吉武雄史社長(35)は「愛犬を会社に連れてくれば、飼い主も留守中の心配がなくなり、いい仕事ができると考えた」と振り返る。

 犬が苦手な人にも配慮し、ガラス張りの2畳ほどのスペースを社内に作った。ベッドやトイレを置き、仕事中に様子も確認できる。

 予防接種やしつけなどの条件をクリアすれば利用可能で、昼休みに近くを散歩したり、合間に餌をあげたりする社員もいる。吉武社長は「ペットフードの試食などで愛犬の声を商品に生かせるのも利点」と話す。

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