ヘルスケア

「スマホ猫背」がもたらす肩こり以外の怖い症状 防ぐコツは“引き算”にあり (3/3ページ)

 2つ目の基準は「寝返りを簡単にうつことができる高さ」です。寝返りは、自然な整体とも言われています。寝返りをうつことは、体の歪みを整えたり、筋肉の疲労をとったりする効果があります。

 そのため、寝返りをうたないと、歪みもとれないし、筋肉も動かないので、寝ているはずなのに疲労することになってしまうのです。寝返りがうちやすいものが良いということは、オーダーメイドの枕に多い真ん中がへこんでいる枕は、良くない枕と言えるでしょう。

 自分に合った枕は、バスタオルを使うと選びやすくなります。バスタオルを使用すると、幅や奥行きを自分の好きなようにアレンジができます。バスタオルを互い違いに折っていくと、厚みを少しずつ積み重ねることになるので、段階的な高さの調節が可能なのです。そのバスタオルを折り重ねた枕の上に寝てみましょう。まずは、仰向け(上向き)で寝てみて、違和感がない高さを探してください。

 高価でオーダーメードだから良いとは限らない

 それから、左右に寝返りをコロコロとうってみてください。横を向いたときに、首がガクンと折れてしまうと低すぎるかもしれません。一番寝返りがうちやすい高さを探して、調節してみてください。仰向けでも違和感がなく、さらに寝返りがうちやすい高さが、ちょうど良い高さとなります。

 またオーダーメイドの枕を購入した方のなかには「計測してもらったのに全然合わない」という方がいらっしゃいますが、それは計測したときの寝床と、家で寝ているときの寝床の硬さが違うからです。せっかく高い金額を出してオーダーメイドしたのに自分に合わないという、ちぐはぐな状態となってしまうのです。

 自分に合っていれば、高価な枕ではなく、安いバスタオルや枕でも十分です。価格の高い枕が良い枕という先入観をなくして、思い切って枕の価格を「引き算」してみましょう。

原田 賢(はらだ・けん) 整体師
 日本で最初の自律神経専門整体「元気になる整体院」代表。1976年東京生まれ。大学卒業後、サラリーマンとして販売やITエンジニア職などを経験。過度な労働から自律神経失調症、うつ病になり休職を余儀なくされたことから、自律神経専門の整体を開院した。施術の範囲は整体だけにとどまらず、自律神経を整えるための食事などの栄養指導、メンタルのアドバイスなど、自律神経に関係する全ての事柄をフォローしている。

 (整体師 原田 賢)(PRESIDENT Online)

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