趣味・レジャー

本堂で瞑想、生マグロ料理も…外国人に人気「寺泊」 (1/2ページ)

 本来寺社の参拝者などが利用する「宿坊」が近年、急増する外国人観光客に日本独特のスタイルで泊まれる「寺泊(テラハク)」として人気を集めている。関西の代表格・高野山(和歌山県高野町)以外にも各地で新スタイルの宿坊が増え、インターネット上には紹介するサイトも開設されている。国は令和元年版の観光白書に「寺泊」の推進を明記、普及を後押ししている。(山田淳史)

 ■戦国武将ゆかりの寺で

 戦国武将、真田信繁(幸村)が蟄居(ちっきょ)した真田家の菩提(ぼだい)寺、高野山の宿坊「蓮華定院(れんげじょういん)」。今月7日の夕方、薄暗い本堂にフランスやイタリアなど海外から訪れた宿泊客が姿をみせた。僧侶が通訳を介して厳かに勤行し、日本の瞑想(めいそう)法を指導。外国人たちは約1時間かけて、慣れないあぐらのような座り方に挑戦し、静かに呼吸を整えた。

 終了後は大広間に移動。外国人に大人気という天ぷらや名物の「ごまとうふ」などの精進料理を箸で味わった。

 この日の宿泊客は75人全員が外国人。イタリア人の会社員、ジャコモ・スカンドログリオさん(31)は「美しい庭の画像をサイトで見て決めました。瞑想は姿勢や呼吸法が難しいが、いい体験になりました。料理もおいしかった」と満足顔だ。

 ■全国の宿坊を掲載「テラハク」

 「外国人が多い理由は、襖(ふすま)のある部屋で精進料理を味わったり、布団で寝たりする日本スタイルに興味を抱いていることもあるのでは」と蓮華定院の添田隆昭住職は話す。

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