教育・子育て

小泉進次郎氏が育休を取得したら、日本社会にどんな影響を及ぼすのか (2/3ページ)

 内閣人事局によると、2018年度に育児休業を新規で取得した男性の国家公務員の割合は12.4%で、前年度を2.4ポイント上回る過去最高の取得率を記録した。府省庁別では、厚生労働省(53.5%)や財務省(36.3%)が高い反面、防衛省(3.8%)、外務省(9.4%)などが低く、環境省は17.8%。高くはないが、全体平均を上回っており、決して低いとも言い切れない。これを理由に挙げるのは、首をかしげざるを得ない。ましてや、小泉氏の「上司」である首相が、男性国家公務員の育休1カ月以上取得に向けた制度づくりを既に指示済みだ。

 断念したときの国民の失望は大きい

 民間企業の男性育休取得率(18年度)は、わずか6.16%。厚労省や民間シンクタンクなどの意識調査では、育休取得を阻む背景として、日本企業に漂う独特の雰囲気、空気感であることが浮かび上がっている。育休経験のある三重県の鈴木英敬知事は、小泉氏に再三アドバイスをしており「組織の育休取得率向上には、トップの率先垂範が大事。大臣も職員も育休を取るという考えが重要」として、大臣か職員、どちらかが先との論理をかざし始めた小泉氏の姿勢にくぎを刺す。

 NPO法人「ファザーリング・ジャパン」代表理事の安藤哲也さんも「周囲や上司に忖度することなく、自分の家族のことは自分で決めてほしい。空気を読まずに、空気を変えてこそリーダーではないか」とエールを送り、ひとりの父親として、雰囲気を一変させる選択をしてほしいとの考えを強調する。

 内閣の一員である閣僚は、いわば最大級の公人に当たる。その公人が、育休を取得すれば、波及効果は環境省どころか霞が関全体や地方自治体、さらには民間企業に間違いなく拡大し、プラスの影響は計り知れないものになるはずだ。方や、断念したとなれば、取得率は官民ともに低レベルが続き、首相が掲げ続ける女性活躍にも黄色信号がともりかねない。何よりも、取得を期待した声なき声の人々が失望するのは、想像に難くない。

 半日休や遅めの登庁という方法も

 小泉氏が懸念しているとみられる期間の幅、休んでも支給される議員報酬、そもそも国会議員の取得が許されるのかなど、反対派が挙げる諸問題については、小泉氏の取得を機に与野党が論議を活発化させ、追って結論を出していけば良いのではないか。国会議員は育休法の対象となっていないがゆえに、小泉氏はより柔軟に運用できるはずだ。数日間や1週間を取るのが理想ではあるが、半日休や遅めの登庁などでも構わない。それでも、産後の女性には大きな助けになるのは間違いない。

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