ヘルスケア

新型肺炎 初の死者に衝撃 タクシー運転手感染は「防げない」と業界困惑

 新型コロナウイルスによる肺炎が拡大する中、ウイルスに感染していた神奈川県内の80代女性が13日に死亡し、国内で初となる死者が確認された。一方、東京都内ではタクシー運転手の感染も判明。東京五輪まで半年を切る中、対策を進めてきた業界関係者の間で、衝撃と困惑が広がった。

 「現時点で情報がない。国内で感染した可能性を踏まえ調査していく」

 加藤勝信厚生労働相は13日夜の記者会見で、ウイルスに感染し死亡した女性の感染経路について、厳しい面持ちでこう話した。

 加藤厚労相は、死亡した女性に最近の渡航歴はなく、中国湖北省との関係もないと説明。一方で新型コロナウイルス感染については「国内で流行しているという疫学的な情報は集まっていない」とも述べ、冷静な対応を促した。

 この日は、東京都内のタクシー運転手の70代男性がウイルスに感染したことも明らかになった。

 東京都によると、男性は個人タクシーで主に23区内を走行。1月29日に発熱し医療機関を受診、2月3日に肺炎と診断された。6日から入院し、12日に検査を実施したところ、感染が判明。症状が出て以降は乗務はしておらず、発症前の14日以内に海外からの訪日客を乗せていないと話しているという。

 「いろいろな人を乗せるし、どこで感染するか分からない」。4千台以上のタクシー・ハイヤーを運用する「国際自動車」(東京都港区)の男性運転手(45)は、不安そうに打ち明けた。

 接客業ということもあり普段はマスクをつけていないが、乗客からは「マスクをつけないのか」と不安そうに尋ねられたこともあるという。「(免疫力を落とさないよう)体調管理に気をつけるぐらいしかできない」と話した。

 東都自動車(豊島区)も、乗務員に対し手洗い、うがいの徹底のほか朝に検温を実施しているが、表情が見えなかったり、声が聞き取りにくくなったりするため、マスクを着用するかは個々人に任せているという。

 同社の担当者は「公共交通の担い手として、社会的責任を果たさなければならない。乗車拒否などはできない」とする一方、今後の対応については「社内で検討したい」と述べるにとどめた。

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