クルマ三昧

今夏、超高級ミニバン「グランエース」が世界の富裕層をもてなす (1/2ページ)

木下隆之
木下隆之

 “アルヴェル”を超えるサイズ感

 街の景色が日々変わりつつある。横浜みなとみらい地区と羽田空港周辺の事である。数年前から、道路工事が絶えたためしがない。道路を掘ったり埋めたりの工事が日々行われている。水道管の埋設なのか、電気線の整備なのか、案内板に目を止めたことはないから内容は判別できないのだが、とにかく昼夜問わず車線規制が行われているのである。

 横浜ではビルの建設ラッシュも続いている。最近の工法は効率的なようで、まるで筍が伸びるより早い速度で上に上に高層ビルがそびえていく。これまで数十年も過ごした地域だというのに、ときおり道に迷うことがあるほどだ。景色が激変するからである。

 羽田空港周辺はもっと深刻だ。もともと迷路のように導線が非効率的だから、慣れぬドライバーが迷わずに目的のターミナルに辿り着くのは不可能に近い。これまで何百回も羽田空港を利用している僕でさえ、ちょっと気を許した瞬間に、取り返しのつかない方向に連れ去られてしまう。羽田空港は、施設も周辺道路も含めて、史上最悪の設計だと思う。そんな羽田空港がさらに建設ラッシュで景色を変えるのだから、もうお手あげである。迷う時間を見越して、早めに向かうようにしている。それもこれも、2020年夏に開催される東京五輪に間に合わせようと工事が急ピッチで進むからだ。

 あるいはこれから、そんな羽田空港周辺を走るクルマも変わるような気がする。トヨタが開発した「グランエース」が、この夏に増殖する気配が濃厚なのである。

 グランエースは、商用車のハイエースをベースに開発された超高級ミニバンである。高級ミニバンとして王者の座を獲得したアルファード/ヴェルファイアよりも全長で約40cmも長く、全幅で約15cm広い。アルファード/ヴェルファイアよりも圧倒的に広い車内スペースの確保に成功している。

 それによって、アルファード/ヴェルファイアではVIPが満足できるシートは2列目だけに限られていたが、グランエースでは3列目も、2列目同等の広いスペースと豪華なシートが得られるのだ。前後スライド量は余裕があるから、長身の男性でも足をゆったりと延ばせる。

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