クルマ三昧

今夏、超高級ミニバン「グランエース」が世界の富裕層をもてなす (2/2ページ)

木下隆之
木下隆之

 新幹線のグランクラス級の快適性

 電動パワーシートであり、腿を支えるオットマンも完備。温熱機能もあり、格納テーブルもある。天井にはバニティミラーが組み込まれている。3列目でありながら新幹線のグランクラス級の快適性なのだ。

 さらには、4列シート仕様も準備されている。流石に4列目まで“エグゼクティブシート”とはならないが、それでもスペースには余裕がある。お客様を含めて8名での移動も可能なのだ。4列目シートを畳めば、6名のVIPとVIP6名分の旅行ケースが積み込めるサイズなのである。

 つまり、グランエースの狙いはすばり、東京五輪のために訪れる富裕層の送迎用である。五輪の最高位オフィシャルパートナー契約をしたトヨタは、東京五輪に向けて数々の施策を打出している。水素燃料自動車「ミライ」の普及にも急いでいる一方で、富裕層の羽田空港から都内の高級ホテルまでの送迎車としてグランエースを開発したと考えるのが自然である。

 海外にはメルセデス・ベンツのVクラスに代表される大型高級ミニバンがある。それがない日本のために開発されたのがグランエースだと思えるのだ。羽田空港の景色が変わるのだろうと予測したのは、そんな理由なのである。黒塗りのグランエースが送迎車の列にズラリと並ぶ様子が、今からありありと想像できる。

木下隆之(きのした・たかゆき)
木下隆之(きのした・たかゆき) レーシングドライバー/自動車評論家
ブランドアドバイザー/ドライビングディレクター
東京都出身。明治学院大学卒業。出版社編集部勤務を経て独立。国内外のトップカテゴリーで優勝多数。スーパー耐久最多勝記録保持。ニュルブルクリンク24時間(ドイツ)日本人最高位、最多出場記録更新中。雑誌/Webで連載コラム多数。CM等のドライビングディレクター、イベントを企画するなどクリエイティブ業務多数。クルマ好きの青春を綴った「ジェイズな奴ら」(ネコ・バプリッシング)、経済書「豊田章男の人間力」(学研パブリッシング)等を上梓。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。日本自動車ジャーナリスト協会会員。

【クルマ三昧】はレーシングドライバーで自動車評論家の木下隆之さんが、最新のクルマ情報からモータースポーツまでクルマと社会を幅広く考察し、紹介する連載コラムです。更新は原則隔週金曜日。アーカイブはこちら。木下さんがSankeiBizで好評連載中のコラム【試乗スケッチ】こちらからどうぞ。

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