グローバルリーダーの育て方

科学は、まだオムツの取れない子どもでも学べる (3/3ページ)

龍芳乃
龍芳乃

 何度も同じテーマを様々な方法で繰り返します。何年も繰り返し学ぶことで、自分の知識として蓄積されます。子どもたちは一年で想像を超えるほどの成長を見せてくれます。去年気が付かなかった点を今年気がつきますし、去年やったという自信が抵抗感を減らしてくれます。

 例えば2歳児クラスでは、「濃度」について下記のような実験を行います。

 【学習テーマ】塩を入れると卵は浮かぶか? なぜ浮かぶ?

 卵を水の中に入れると沈むことを確認します。その後お塩を入れて混ぜていくと何故か浮かんできます。

 まだ2歳児クラスでは、不思議! 面白い! と思うだけで十分です。その後、3~4歳児クラスになると、「濃度」についてもう少し種類を増やして学びます。

 【学習テーマ】液体って同じ重さじゃないの?

 濃度を理解する一環として、液体の重さが違うというのを視覚的に理解するための実験をしました。水、酢、アルコールなど様々な液体に色を付けてどの液体が重いか(濃度が高いか)を見ました。

 【学習テーマ】虫の体ってどうなっている?

 生物学の一環としては、公園から死んでしまった虫を拾ってきて学びました。

 もちろん、いわゆるお勉強も大事です。数字や足し算・引き算など基礎部分の学習です。実験するにも、「お塩を○杯入れましょう!」と言われて数字がわからなかったら始まりません。なので、ここが先生の腕の見せ所。学んでいると気が付かないように、楽しくゲームのように学習します。

 これは年長さん、つまり5歳児クラスのみんなで取り組んだカビの実験です。

 【学習テーマ】カビってなに? どこにいるの?

 カビがありそうな場所を考え、そこにパンをつけてカビが生えるかどうかを観察。カビのありそうな場所として、お友だちの顔、靴箱、普段座っている椅子など様々なアイデアが浮かびました。

 ご紹介した学習テーマからもいえるとおり、子どもにとってのサイエンス(科学)とは、身近な「なぜ」を観察し、その理由を推測し、実験で検証することです。我が子には「理系」に強い子に育ってほしいからといって、難しく考える必要はありません。題材は日常に無限にあります。子どもの「なぜ」に向き合い、できる範囲で「実験」に付き合ってみましょう。

 大人も子どもも、自分の中にある「なぜ」を無視することなく、それぞれの立場からしっかりとその「なぜ」に向き合い、話し合い、学び合いができるような社会になれば良いなと願っています。

龍芳乃(りゅう・よしの)
龍芳乃(りゅう・よしの) 株式会社G&G 代表取締役
日・英・中のトライリンガル。大学卒業後、PR会社、外資系コンサルティング会社を経て2013年に起業。世界で通じる「人間力」の基礎を育む「GG International School」を経営。「Art to Science」をベースに0歳から小学校高学年まで学べるプログラムを用意し、人格形成の根幹となる揺るぎない自信を育んでいる。2児の母。

【グローバルリーダーの育て方】は、100%英語環境の保育園やアフタースクールを経営する女性社長・龍芳乃さんが、子供が世界で通じる「人間力」「国際競争力」をどう養っていくべきかを説く連載コラムです。アーカイブはこちら

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