鉄道業界インサイド

定期券の買い替えシーズン 実は各社で異なる割引率、窓口に並ばず買う方法も (2/2ページ)

枝久保達也
枝久保達也

 また、西武、東武、小田急、京王は、行きと帰りで異なるルートを使用することができる特殊な定期券を発売している。例えば西武池袋線で地下鉄直通ルートの定期券を持っている人が西武池袋間を利用する場合、通常は運賃精算が必要だ。しかし定期券購入時に2000円追加して特殊定期券「だぶるーと」にすると、行きは練馬・小竹向原経由で地下鉄直通列車を利用し、帰りは西武池袋駅から乗車することが可能になる。つまり、始発列車で座って帰ることができるようになるというわけ。20日使えば1日100円。通勤ライナーに乗るよりも安上がりだ。

 窓口に並ばず受け取り

 定期の買い替えシーズンといえば憂鬱なのが定期券うりばの行列だ。しかし最近、一部の鉄道事業者が定期券予約サービスを開始しており、これを活用すれば、窓口に並ばずに定期券を受け取ることが可能だ。

 東京圏で予約サービスを行っているのは、JR東日本、東京メトロ、東急、京王の4社。予約はPC、タブレット、スマホなどから各社の専用webサイトに接続し、「使用開始日」「区間(経由)」「氏名」「電話番号」などを入力するだけだ(ただし複雑なルート、特殊な定期など予約サービスを利用できない定期券もあるので注意。詳しくは各社公式サイトを確認してほしい)。あとは予約時に発行される「予約番号」を駅の券売機に入力するだけ。その場で予約した内容の定期券が発行される。支払いは受け取り時に券売機で行う。手数料や割引などはない。

 もうひとつ、東京圏の私鉄利用者に待望されていた「モバイルPASMO」が、いよいよ3月18日からサービスを開始(当面はAndroid端末のみ)した。これにより、アプリをダウンロードし、本人名義のクレジットカードを登録するだけで、大手私鉄や都営地下鉄を中心とした東京圏のほとんどの路線の通勤定期券をスマホで購入することが可能になった。自社発行のクレジットカードしか使えなかった東武鉄道など一部の鉄道事業者も、モバイルPASMOであれば通常のクレジットカードで定期券を購入できるようになる。こうしたサービスを活用して、少しでもお得に、快適に通勤してみてはいかがだろうか。

枝久保達也(えだくぼ・たつや)
枝久保達也(えだくぼ・たつや) 鉄道ライター
都市交通史研究家
1982年11月、上越新幹線より数日早く鉄道のまち大宮市に生まれるが、幼少期は鉄道には全く興味を示さなかった。2006年に東京メトロに入社し、広報・マーケティング・コミュニケーション業務を担当。2017年に独立して、現在は鉄道ライター・都市交通史研究家として活動している。専門は地下鉄を中心とした東京の都市交通の成り立ち。

【鉄道業界インサイド】は鉄道ライターの枝久保達也さんが鉄道業界の歩みや最新ニュース、問題点や将来の展望をビジネス視点から解説するコラムです。更新は原則第4木曜日。アーカイブはこちら

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus