ヘルスケア

コロナ拡大で高齢者施設悲鳴 マスク不足・健康危惧・職員の負担増 (2/2ページ)

 同施設では、3月6日から「1人1日1枚」と制限している。「マスクが手に入らない状況。感染者がいないうえに、使用枚数に縛りをかけても、1カ月持つか持たないか」とし、すでに切羽詰まった状態だ。

 ゴム手袋やアルコール消毒液の在庫を確保することも難しく、清掃用に使用していたアルコール消毒液は次亜塩素酸水で代替している。入居者が感染した場合には、軽症であれば医療機関の判断に基づき、施設内の個室に隔離する予定だ。

 入室時にはその都度、介護職員は手袋やマスク、医療用のガウンを着用し、退室後に取り換える。食事や体調管理などで手厚いケアが必要となり、「感染者が発生することで、全ての備品が急激に減ることが予想されている」(女性看護職員)。施設内で感染者が出た場合には、集団感染の可能性もあり、「より多くのマスクなどを確保したい」(同)という思いとは裏腹に、安定的に備品を確保できるめどは立たない。

 ボランティア呼べず

 ウイルスへの不安が広がる中、施設職員への負担も増している。同施設には、毎日数人のボランティアが訪れていたが、家族の面会中止と同時に受け入れをやめている。音楽の演奏や皿洗いなどの作業を担っていたが、その分の負担は施設職員にのしかかっている。

 さらに、職員は現在、自宅に子供を残して時短勤務したり、友人に子供を預けたりして出勤している。別の施設で働く妻も時短勤務しているという男性職員は「4月に小中高が再開しても、感染拡大が続けばまたどうなるか分からない」と不安を募らせている。

 また、市から福祉施設などの職員に対し、感染を防ぐため、密閉された空間や集団で集まることを避けるよう徹底するように通知があり、平本さんは「職員のストレス発散の場がなくなってきている。職員のストレス発散の方法についても検討中だ」と頭を悩ませている。感染拡大の出口が見えない中、影響は広がる一方だ。

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