ヘルスケア

検査92万件「ドイツ方式」に欧州自信…態勢増強急ぐ

 【パリ=三井美奈】新型コロナウイルスが広がる欧州では、ドイツがこれまでに約92万件の感染検査を行い、「大量検査で致死率を低く抑えられた」と自信を深めている。英国やフランスも、検査態勢の増強を急いでいる。

 検査態勢2週で倍以上…致死率低く

 独国立ロベルト・コッホ研究所の発表によると、3月23~29日の1週間で35万4521件の検査が行われた。同研究所は3月半ば、「週16万件のPCR検査が可能」と発表しており、検査態勢は、約2週間で2倍以上に増えたことになる。

 ドイツは4日時点で、感染者数が約8万6千人と世界で4番目に多い一方、致死率は1・3%でイタリア(13%)やフランス(8%)など近隣国に比べてはるかに低い。同研究所のウィーラー所長は「初期段階で広く検査を行い、症状の軽い段階で感染者を発見できた」ためだと分析した。

 国内では手間と時間がかかるPCR検査のほか、韓国で多用された「迅速検査キット」が流通。サンプル郵送による検査や、ファストフード店舗を使った「ドライブスルー」検査も広がる。患者が不用意に病院に来るのを避けることは、院内感染の防止につながる。

 英は血清検査、短時間で判定可能

 英国ではハンコック保健相が2日、「今月末までに1日10万件の検査態勢にする」方針を発表した。医療関係者を対象に、専門機関で1日2万5千件のPCR検査を行うほか、迅速検査キットも利用する。また、抗体の有無を調べる血清検査を重視している。

 血清検査は指先から採取した血液により、短時間で判定が可能。精度の高いPCRと組み合わせれば、広範な検査ができる。症状がないまま感染した人に、抗体ができているか否かが分かるため、職場復帰できるかどうかの判断に役立つ。

 フランスでは3月末、ベラン保健相が、4月末までにPCR検査を「1日当たり5万件実施できるようにする」と表明した。3月半ばまでの検査態勢の10倍に相当する。

 このほか、迅速キットによる検査でも6月までに「1日10万件」の実施を目指す。外出禁止令の解除時、感染再発を防ぐ備えとして、血清検査の態勢を整える方針も示している。

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