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緊急事態宣言対象外も「生活できない」 飲食店に漂う不安

 東北地方で最大規模を誇る繁華街「国分町」(仙台市青葉区)。約2700店が軒を連ねる同町は例年のこの時期、歓送迎会などで人が集まり、活気にあふれる。しかし、今年は新型コロナウイルスの感染拡大が進むにつれ、夜になっても客足はまばらだ。安倍晋三首相が7日に発令した緊急事態宣言で宮城県は対象区域に外れたが、国分町の飲食店関係者の間には不安が広がっている。(塔野岡剛、写真も)

 「今日はいつも以上に人がいないですよ」

 同町の国分町通りで客引きを行っていた20代男性は、こう話しかけてきた。通り沿いの居酒屋の店先で呼び込みをしていた20代女性が持つ看板には「飲み放題400円」の文字が。大幅な値下げを行って営業しているというが、「1時間半、店先に立っているがお客さんはゼロ」と話した。

 仙台名物の「牛タン」が売りの居酒屋店主の男性(45)は「今日から一時休業する。再開のめどはたっていない」と不安な表情を浮かべた。店は新型コロナウイルスの感染拡大で売り上げが激減。「20万円から30万円あった月の売り上げが、10分の1程度になってしまった」と漏らす。男性は「補償が受けられるかわからないし、これでは生活ができない」とつぶやき、店を閉めた。

 工夫を凝らして営業している店もある。3月13日にオープンしたばかりというすし店は今月3日から、パックに詰めたすしの店頭販売を始めた。店員の男性(26)は「店の家賃もあり、少しでもやっていかないと。1つ売れるたびに感謝の気持ちでいっぱい」と語る。ただ、男性は「価格もぎりぎりのところでやっている。かなり厳しい状況だ」と不安を吐露した。

 同町の活性化を担う「国分町街づくりプロジェクト」の狭川淳事務局長(45)は「仙台市の英国風パブでクラスター(感染者集団)が発生した時期から特に客足は減った。飲食店店主からは『どうすればよいかわからない』といった声も耳にする」と明かした上で「政府には自粛を求めるだけでなく、補償の幅を広げるなど思い切った施策をしてほしい」と訴えた。

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