首相記者会見全文

(11)アビガン「月内承認を目指したい」

 --アビガンはどのような枠組みで早期承認を目指していくのか。(副作用として)催奇形性も指摘されている

 「アビガンについては、すでにインフルエンザの治療薬として日本で承認をされているものであり、同時に、副作用についても明らかになっていて。今おっしゃったように、催奇形性という副作用がありますから、妊娠をされている方、妊婦の方はこれはサリドマイドと同じような副作用でありますから、これは処方できないということになりますし、そういう注意をして処方する必要があるわけであります」

 「一方、このアビガンについて、処方した先ほど3000例の投与の例があるというふうに申し上げましたが、その結果、あの効果があるというそういう報告も受けています。その中でどういう方法で投与しているかといえば、まずはこれはある程度の成果があったということでございますので、観察研究という形と、あと臨床研究という形で投与を行っています。これ『コンパッショネートユース』という形で、いわばそれが患者さんにとって大変重要だという、そういう形で使っているということになります」

 「ただこれは、患者の方が希望して、そして各病院の倫理委員会が承認をしたら使えるということでありまして、ですから、われわれはある程度の効果がございましたので、なるべく多くの方が患者の方が希望すれば、使えるようにしてもらいたいということは、厚生労働省にも申し上げているわけでございますが、これはあと各病院がそれぞれ決めることであります」

 「と同時にこれは、新型コロナウイルスにおいてはまだ承認をされていません。あの新型インフルエンザにおいては承認をされているわけでありますが、ここで承認をするために、企業治験を終えなければならないということでありまして。ただ企業治験が進んでいるのでありますが、なかなかこの企業治験、治験に参加しようという患者さんがいて初めて企業治験が増えていくのでありますが、企業治験に進むという、企業治験を希望される患者の方々、例えば『プラシーボ』を飲む可能性があるということも含めて、了解をしていただかなければならないわけでありまして。そうしたことでなかなか症例は進んでいないのであります」

 「一方、臨床研究によって症例が重なってきまして、この重なってきたことによってある程度が重なれば専門家の皆さまが判断して、効果があるかどうかというその分析解析が出ます。で、それに対して企業が申請をしたら、それに対して承認をするかどうかということになるわけでなりまして、一般の企業治験とは違う形で承認の道もあるわけでありまして。おそらくそちらの方になるのではないかともいわれておりますが。私もまだ確たることはいえないのでありますが、ここで冒頭申し上げましたように、成果が、効果があるという成果が出れば、月内の承認を目指していきたい。こう思っております。70万人分すでに備蓄がございますし、それをさらに200万人分まで生産を進めていただくように、すでにこれはお願いをしているところであります」

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