クルマ三昧

対象物のみ照準遮光 対向車に優しいレクサスの世界初ハイビーム技術 (2/2ページ)

木下隆之
木下隆之

 そのメカニズムを言葉で説明するのは無理があるが、つまりは、0.000005秒という速さで消灯と灯火を可能にするLEDの光を、高速で回転するブレードに反射させ投射するというもの。光は左から右に高速で移動する。超高速で照射することで、人の目には残像効果を狙った。人間の目には、普通に照らしているとしかみえないのだ。

 このシステムであれば、より細かく遮光エリアを切り取ることができる。それを仮にLEDで実現させると、400個ものLEDを組み込まなければならなず、現実的ではない。それをブレードスキャン式が解決してみせたのである。

 対象物だけ正確に遮光

 実際に夜間走行してみても、確かに残像効果によってそれがブレードスキャン式アダプティブハイビームだとは思えない。だが、対象物の際まで正確に照らしており、先行車と並行して走る自転車や、対向車の脇から横断しようとしている人まで認識できる。対象物だけを正確に遮光していることが分かるのだ。

 交通事故率は夜間で高まる。だから警察が推奨するように、ハイビーム走行が基本だとするのも理解できる。だが、冒頭の理由でそれは現実的ではない。だがレクサスの「ブレードスキャン式アダプティブハイビーム」がそれを解決してくれるように感じた。そんな目立たないところにも高度な技術が注がれていることに驚きを隠せない。このシステムを搭載するレクサスRX450の夜間の事故率を検証してみたい。おそらく…。

木下隆之(きのした・たかゆき)
木下隆之(きのした・たかゆき) レーシングドライバー/自動車評論家
ブランドアドバイザー/ドライビングディレクター
東京都出身。明治学院大学卒業。出版社編集部勤務を経て独立。国内外のトップカテゴリーで優勝多数。スーパー耐久最多勝記録保持。ニュルブルクリンク24時間(ドイツ)日本人最高位、最多出場記録更新中。雑誌/Webで連載コラム多数。CM等のドライビングディレクター、イベントを企画するなどクリエイティブ業務多数。クルマ好きの青春を綴った「ジェイズな奴ら」(ネコ・バプリッシング)、経済書「豊田章男の人間力」(学研パブリッシング)等を上梓。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。日本自動車ジャーナリスト協会会員。

【クルマ三昧】はレーシングドライバーで自動車評論家の木下隆之さんが、最新のクルマ情報からモータースポーツまでクルマと社会を幅広く考察し、紹介する連載コラムです。更新は原則隔週金曜日。アーカイブはこちら。木下さんがSankeiBizで好評連載中のコラム【試乗スケッチ】こちらからどうぞ。

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