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「未来券」が経営者の「今」を救う コロナ休業明け利用で支援 (2/2ページ)

 同様の取り組みは全国で広がっている。房総半島の南に位置する千葉県館山市では、苦境に立たされた飲食店が有志で実行委員会を立ち上げ、CFで支援を募る「ミラ・めし・たてやま」の取り組みを5月1日から始めた。同市は関東を中心に多くの人々が訪れる人気観光地だが、昨年9月に関東を襲った台風15号で大きく被災。春の観光シーズンに客足を取り戻そうとしていた最中に、今回の自粛が重なったという。

 フレンチレストランを営む実行委の小沢直美会長は「台風とコロナのダブルパンチで元気が出ない雰囲気もある。このピンチを救っていただけたらという思いです」。応援したい飲食店の食事券が、支払った額の10%上乗せで手に入る。市内のすしや焼き肉、カフェ、居酒屋など90店以上が参加しており、19日までに400万円以上が集まった。

 同様に全国の40件のゲストハウスの経営者らが参加する取り組みが「みらいの宿泊券」だ。今年9月~来年8月31日までの期間限定の宿泊券で、提携する施設であればどこでも使用できるほか、ギフト券にもなる。「『未来の券』は大好きなアーティストのライブチケットを買うようなもの」と例えたのはアイデアを出した高知県須崎市の武田真優子さん(36)。「自然災害と違って今は自分が助けに行くことは難しい。今回の企画は『それでも何かしたい』という気持ちの受け皿となり、人とのつながりをより深められた。大変ですが、気持ちは前向きでいたいです」と力を込めた。

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