クルマ三昧

BMWのエンブレムは「プロペラに青空と白い雲」がモチーフではなかった (1/2ページ)

木下隆之
木下隆之

 語り継がれてきたプロペラ説

 「BMWのエンブレムの由来は?」-。その質問に、おそらく多くのクルマフリークならば「BMWは航空機エンジンメーカーが発祥であることから、プロペラが回るイメージに、青い空と白い雲が図柄としてデザインされた」と答えることだと思う。そこにBMW社の正式名称である「Bayerische Motoren Werke」の頭文字を組み合わせたのがBMWのエンブレムであると。

 確かに1929年のBMWの広告には、飛行機の高速で回転するプロペラに、うっすらとBMWのロゴが浮かび上がるイラストが掲載されている。BMWが高性能な航空機エンジンを開発していたことを宣伝するためのポスターは今でも有名だ。

 だが、これまで語り継がれてきた定説を覆す情報を得ることができた。BMWグループのクラシック部門ディレクターであるフレッド・ジェイコブス氏の話を聞くと、これまで常識とされてきた「青い空と白い雲説」が間違いであったことがわかるのだ。ジェイコブス氏はこう言う。

 「BMWのロゴは、創業したばかりの1917年の10月5日に誕生しました。最初のエンブレムは、BMWの前身であるラップ社のロゴの円を受け継いだものなのです。外周の円が2本の金色のラインで縁取られ、その中にBMWの文字を配したのです」

 それが本当だとすると、航空機のプロペラをイメージしたとする説は間違いだったことになる。だとするとなぜ、これまで航空機のプロペラをイメージしたとする説が正されることがなかったのだろうか。ジェイコブス氏は続けた。

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