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一度乗ったら欲しくなる 速い+楽しい+安い=スズキ・スイフトスポーツ (1/2ページ)

SankeiBiz編集部

 ※現在、新型コロナウイルスの影響で【乗るログ】の取材を自粛しています。再開するまで当面の間、過去に注目を集めたアーカイブ記事を厳選して再掲載します。記事の内容は基本的に掲載当時の情報となります。

 《2018年3月掲載》新型のスズキ・スイフトスポーツは、クルマ好きを中心に高い人気を誇る小型のホットハッチだ。今回、4代目(グローバルモデルとしては3代目)にして初のターボエンジン搭載、3ナンバーボディへの拡大と大幅な進化を遂げ、直近のRJCカー・オブ・ザ・イヤーを受賞。2006年次、11年次に続き3世代連続でカー・オブ・ザ・イヤーに輝くという偉業を成し遂げた。「これはぜひ運転せねば」と期待に胸を膨らませて6速MTモデルに乗り込んだ。(文・写真 大竹信生/SankeiBiz編集部)

 1t未満の軽量ボディ

 「スイスポといえばこの色だよね」-。広報車を受け取りに行くと、2代目から続く専用カラー「チャンピオンイエロー4」に塗られたスイフトスポーツが現れた。

 ボディサイズは全長3890×全幅1735×全高1500mm。標準モデルは全幅1700mm以下という5ナンバーサイズに抑えているが、トレッドをワイドにしたスイフトスポーツは初めて3ナンバーにサイズアップした。気になる車重は970kg(6ATは990kg)でむしろ先代より軽量化。軽くて強い新プラットフォーム「ハーテクト」に超ハイテンを使用した強靭なボディシェルを乗せることで、驚愕の1t切りを実現した。

 インテリアはスイフトスポーツ専用仕立て。セミバケットのフロントシート、時速260km/hまで刻まれたスピードメーターとタコメーター、本革巻ステアリングホイール、インパネオーナメント。これらすべてにアクセントとなるレッドの差し色を配し、ただ運転席に座るだけでもドライバーズマインドを掻き立てられる。居住性については必要十分。後席の足元の広さはちょっとした驚きだった。深さのある荷室は大きなスーツケースやゴルフバッグも収納できそうだ。

 トルク感にあふれた走り

 「こりゃ軽い!」。最初に驚くのは、やはり軽快な身のこなしだ。ギアを1速に入れてクラッチを繋ぐと、重力を感じさせずにフワーッと加速する。筋斗雲も斯くや…。この浮いているかのような不思議な感覚は2速、3速とシフトアップしても変わらず、とにかく動きが素早い。1.4Lのダウンサイジングターボは最高出力140PS/5500rpm、最大トルク23.4kgm/2500~3500rpmを発揮。これにクロスレシオ化した6MTが組み合わされており、低中回転域の加速がすこぶる気持ちいい(ちなみに2ペダルタイプは従来のCVTから6ATに変更している)。

 ワイド化したボディにダウンサイジングターボとなれば、欧州マーケットを強く意識しているのは明らかだ。実際にヨーロッパでもかなりの走行実験を重ねてきたと聞く。レイアウトは前輪駆動(FF)を採用し、足元には専用チューニングされたスタビライザーやサスペンションを装着。タイヤサイズは195/45R17だ。

 エンジンは非常に扱いやすく、狙った回転数を維持しながら簡単にクラッチミートできる。例えばルノー・メガーヌR.S.のようなピーキーさとは無縁で、超低速走行や坂道発進も神経を使わずに済む。エンジンは気持ちの良いスポーティーなサウンドで、過度なチューニングによる“やりすぎ感”はない。正直、ターボが介入する瞬間もよくわからないのだが、とにかくどの速度域においてもトルク感にあふれた俊敏な走りを見せてくれる。

 シフトのストロークは想像していたよりも長めで、スコンスコンと素早くシフトチェンジしたい人にはやや物足りないかもしれない。個人的には、1速から2速へ入れるときにシフトレバーがつかえる感覚があるのが気になった。

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