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クライミングの聖地に全天候型施設 埼玉・小鹿野町で開設

 埼玉県小鹿野町が、同県内では初めての公営全天候型クライミング施設「クライミングパーク神怡舘(しんいかん)」を開設した。同町には「ロッククライミングの聖地」として有名な二子山があり、施設を拠点として愛好者をさらに呼び込むことで地域の活性化につなげたい考えだ。

 神怡舘の館内に設けられたクライミング用の壁は、横幅約35メートル、高さ約4・5メートルという本格的な規模だ。屋内施設の利点を生かし、悪天候で山に登ることができなかったクライマーに利用してもらうことも想定している。

 赤を基調とした中国寺院風の施設の外見も目を引く。

 実は、神怡舘の前身は、埼玉県と中国・山西省の友好県省締結10周年を記念して建設された「県山西省友好記念館」だった。記念館時代は山西省から寄贈された仏像や絵画などを展示していたが、採算が取れなくなったため平成30年に閉館した。

 県は当初、施設の解体や民間企業への売却も検討していたが、「中国との友好の象徴なので残してほしい」という地元住民の声は根強く、町が管理を引き受けることになった。町は、厳しい財政事情を踏まえ収益性の高い施設として再生できないかを模索し、結果、クライミング施設への改修を決めた。

 日本山岳・スポーツクライミング協会によると、全国のクライミング愛好者数は昨年6月時点で約279万人に上る。来年夏の東京五輪では「スポーツクライミング」が初めて正式種目となる。町は、クライミングへの注目度は今後全国的に高まると見込んだ。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、当初の予定から約3カ月遅れて7月に開館にこぎ着けた。客入りはまずまず順調で、リニューアル前の倍の1日約50人が足を運んでいるという。

 神怡舘の黒田佳之室長(54)は「コロナ禍が落ち着けば地元の小中学生にも体験してもらい、いずれは小鹿野からクライミングの金メダル選手を出したい」と意気込んだ。(竹之内秀介)

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