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被災したら税負担はどうなる? 万一に備え優遇措置を頭に入れておこう (1/2ページ)

高橋成壽
高橋成壽

 近年多発している、豪雨による水害、台風による風水害。定期的に発生する強い地震、豪雪など、日本列島は1年を通じて何らかの災害に見舞われる可能性があります。あまり知られていませんが、災害に遭った場合には一部の税金を少なくしたり、住宅ローンの残高を減らしたりする制度があります。

災害から盗難まで幅広く対象になる雑損控除

 災害によって、自分や一緒に生活している家族の所有する家や家財などに、一定の損害が生じた場合の制度です。確定申告をすることで、所得税や住民税の計算過程において、一定の所得控除を受けることができます。ただし、後述の災害減免法による税金の減免を受けた場合は、雑損控除を利用することができません。

 災害の種類は幅広く、風水害、震災、落雷などの自然災害以外にも、火災や害虫による災害などがあります。盗難などで被害にあった場合にも適用できますので覚えておくといいでしょう。

 家財については条件があります。1つ30万円を超える貴金属類や書画骨董品は日常生活とは関係ないため適用の対象外となります。

 雑損控除の適用額は次の2通りの計算のうち多い方が適用になります。

(1)損失額(実際の損失額-保険金等)-総所得金額等×10%

(2)災害関連支出-5万円

 損失額は資産の取得額から減価償却費(経年劣化分に相当)を差し引きます。災害関連支出は建物や家財の取り壊し費用や片づけ費用が対象です。雑損控除額がその年の所得額から控除できない場合は、翌年以降3年間、繰り越して控除を受けることができます。

所得に応じて税金を減らせる災害減免法

 前述の雑損控除とどちらか一方の適用となりますが、災害減免法に基づく所得税の減免という制度があります。

 災害により住宅や家財が損害を受け、その損失が時価の半額を超えた場合に確定申告をすることで、所得税が減免されます。所得制限があり、年間の所得が1000万円以下の人のみの適用です。雑損控除と同様に、保険金を受け取った場合は、損失額から控除します。

 雑損控除も災害減免法も確定申告が必要になります。確定申告の申告期限である2~3月は税務署が込み合いますので、被災された方は1月までに申告の準備を税務署に相談しておくとよいでしょう。

住宅ローン控除の被災特例

 住宅ローン控除の適用を受けていた家が被災し、住むことができなくなった場合でも住宅ローン控除の適用を受けられる特例(災害を受けたときの住宅借入金等特別控除の適用期間の特例等)です。

 但し、家を貸し出した場合、家を売り、他の税制優遇措置を受けた場合など適用にならないケースもあります。

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