書評

『黒田勝雄写真集 最後の湯田マタギ』 黒田勝雄・著

 ■狩猟の現場と木訥な人柄写す

 マタギとは熊などを捕獲し、狩猟を生業としてきた人たちのこと。本書の写真の舞台となったのは岩手県湯田町(現・西和賀町)。奥羽山系の豪雪地帯で、11月中旬から翌年の4月までは雪の中の生活となる。

 四方を山に囲まれた集落には田畑が少なく、春から夏は山菜、秋はキノコを収穫し、冬は狩猟へと向かう。役割分担して熊を追うマタギたちは、いかめしい猛者ではなく、山里で助け合って暮らす朴訥(ぼくとつ)とした姿でとらえている。写真家の黒田勝雄氏は約20年にわたり現地に通い、狩猟の現場を写した。民俗学的に見ても貴重な資料だ。(藤原書店、2800円+税)

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