クルマ三昧

タイヤの「据え切り」は悪いことなのか…開発担当者の“意外”な答えに納得 (1/2ページ)

木下隆之
木下隆之

 停車中のハンドル操作

 不肖、木下隆之のYouTubeチャンネルの冒頭は、クルマの動きをタイムラプスでご覧いただいている。乗り込んでライトを点灯したり、タイヤを据え切りしたり、動画の早回しで構成しているのだ。

 据え切りをタイムラプスでご覧いただくことで、そのクルマのジオメトリー変化が視覚的にわかるという狙いもある。クルマによってタイヤの設計は異なる。それが図面を見ずとも想像ができると思っているからだ。だが、それに対して、厳しいコメントが届くことが少なくない。「据え切りをする人は信用できません」「据え切りが気になったので低評価に」-。

 おかげさまでネガティブなコメントはほとんどなく、好意的な意見が多い。だというのに、数少ない否定的なコメントはほとんどがこの据え切りに関しての意見なのである。

 「据え切り」はそんなに悪いことなのか…。クルマを停止させたままハンドルを切り込むことを「据え切り」という。物事を「据え」たまま、タイヤを「切る」からそう言われたに違いない。

 かつて「据え切り」はクルマを傷めるからという理由で、避けるべき運転だと言われてきた。タイヤを転がさずに舵角を入れることで、サスペンションを構成するアーム類に無用なストレスが加わる。アームとアームの連結部が変形する。そればかりか、タイヤのトレッド面が偏摩耗すると言われてきたのだ。

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