コロナ その時、

(8)2020年4月22日~4月30日 ステイホームに店舗公表、官民「最後の手段」 (2/2ページ)

 情報番組の顔だった女優、岡江久美子さんが23日、新型コロナによる肺炎で亡くなった。享年63。「こんな形の帰宅は本当に残念で、悔しくて、悲しいです」。翌日、遺骨を抱えた夫の俳優、大和田獏さん(69)の言葉は視聴者の涙を誘った。大和田さんは火葬に立ち会えず、葬儀関係者が遺骨を玄関先に届けた。感染を防ぐためとはいえ、「最後の別れ」もかなわぬ過酷な現実だった。

 海外では米東部ニューヨーク州の外出制限が22日で1カ月となり、「医療崩壊」を脱した。イタリアやフランスなどでは5月から外出禁止令を段階的に解除する準備が始まった。

 だが、日本の戦いはむしろこれからだった。政府は23日に発表した4月の月例経済報告で、約11年ぶりに最も厳しい「悪化」の表現を使って国内景気判断を下方修正。景気が後退期に入ったことを事実上認めた。

 「ある程度の持久戦は覚悟しなければならない」

 安倍首相は30日の記者会見でこう述べ、5月6日を期限としていた緊急事態宣言を延長する意向を表明した。宣言発令から1カ月で日常に戻るという希望的観測は崩れた。(次回(9)は明日1月5日に掲載します)

【ズーム飲み会】 テレワークや遠隔授業の広がりで、ウェブ会議システムの利用者が急増した。その代表格の米ズーム・ビデオ・コミュニケーションズの同システム「Zoom(ズーム)」は家にいる人と人とを結び付け、「ズーム飲み会」も流行した。

 また、劇場の閉鎖で表現の機会を奪われた音楽家や役者がコンサートや芝居を配信するなど、ウェブ会議システムのさまざまな活用法が広がった。一方で、ズームでのイベントに差別的な言葉を落とす「ズーム爆弾」という言葉も生まれた。

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