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年始に始める「新習慣」が、だいたい挫折で終わる根本原因 (1/2ページ)

 「目標にしていた英語の勉強ができなかった」「ダイエットがちっとも続かなかった」--昨年1年を振り返って嘆く人は多いのでは。新しい習慣を「習慣化」できずにさまよう私たちのために、習慣化コンサルタント・古川武士氏がセブン‐イレブン限定書籍『習慣化のプロが教える 幸福感を高める7つの小さな習慣』(プレジデント社)を刊行。同書から、やる気があってもなぜ「新しい習慣」が三日坊主で終わるのか、その根本的な理由について特別公開します。

 ※本稿は、古川武士『習慣化のプロが教える 幸福感を高める7つの小さな習慣』(プレジデント社)の一部を再編集したものです。

 「新しい習慣」をなかなか身につけられないワケ

 「いい習慣」を身につけることは簡単ではありません。新しい習慣を身につけるのは非常に難しく、人間とは、いわば「続けられない生き物」なのです。

 では、なぜ習慣化は難しいのでしょうか? その答えは、人間には「新しい変化に抵抗し、『いつもどおり』を維持しようとする傾向」があるからです。

 人間を含む生き物は、環境の変化などに対して生理状態を一定に保つようにコントロールする働きを持っています。「ホメオスタシス(生体恒常性)」と呼ばれるこの働きにより、わたしたちは周囲の変化から身を守っているのです。

 たとえば、このホメオスタシスは体温にも見られます。みなさんの体温は、気温が40度近い猛暑の日も、気温が氷点下となる真冬の日も、ほとんど変わりないですよね。周囲の環境の変化に流されず、みなさんの体は自動的に体温を調節し、それぞれの平熱を維持しようとするのです。

 「変化」は、心にとって「脅威」

 また、ホメオスタシスが作用するのは、体内環境に限りません。心にも作用します。

 たとえば、もし性格が周囲の影響でどんどん変わっていくとしたらどうなるでしょうか?

 朝に社交的な人と会えばその影響を受けて社交的になり、昼に怒りっぽい人に会えば怒りっぽくなり、夜に心配性の人に会えば心配性になる……。なんだかつきあうのも面倒そうですし、そんな人がまっとうな社会生活を営めるとはとても思えません。

 体も心も、「いつもどおり」を維持できなければ、わたしたちは変化の波に振りまわされ、多くの問題に直面することになります。人間にとって「いつもどおり」であることは居心地がよく安全で、変化は脅威なのです。

 そして、「いつもどおり」を維持しようとするホメオスタシスは、習慣化のプロセスにも作用します。わたしたちは、新しい習慣を身につけるという変化を脅威に感じるために、なかなか習慣化できないのです。

 習慣化を阻害する「心の機能」

 わたしは、習慣化に作用するホメオスタシスの働きを、「習慣引力」と呼んでいます。この習慣引力は、いまお伝えした2つの働きを持っています。

 1つは、「新しい変化に抵抗する」というもの。身につけようとしている習慣がどんなにいいものだとしても、変化には変わりありません。変化は脅威ですから、わたしたちの脳は一生懸命に抵抗します。そういう意味では、三日坊主を繰り返すことは、脳が正常に働いている証ともいえます。

 そして、習慣引力のもう1つの働きが、「『いつもどおり』を維持する」というもの。過度の飲酒や喫煙など、本人がどんなに「やめたい」と思っている悪習慣でも、なかなかやめられないのは、脳がその習慣を「いつもどおり」だと認識しているからです。

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