株・投資

2021年にやってくる「急落相場」で投資家がやるべきこと、絶対やってはいけないこと (1/3ページ)

 2020年のマーケットは1年を通して乱高下する激しい相場となった。新型コロナウイルスの世界的な蔓延を受け、NYダウは一時暴落し3月23日には1万8213ドルを付けた。だが、各国の大幅な金融緩和を受けて再上昇し、11月24日には終値3万0046.24ドルを付け、史上初めて3万ドルを突破した。その一方、ロックダウンなどで各国経済は大幅に停滞し、低成長や富の偏在の拡大など不安要素は多く、先行きは危うい。『金を買え 米国株バブル経済終わりの始まり』(プレジデント社)を刊行し、金価格2000ドル突破を的中させた江守哲氏が、波乱含みの年明けを迎え、資産を増やす人の「負けない」投資戦略を教示する--。

 誰も予想できなかった特異な相場

 2020年の株式市場は、新型コロナウイルスの感染拡大とそれに伴う経済活動の停滞を背景に、きわめて激しい値動きとなった。しかし、その後は順調に値を戻し、米国の主要株式指数は史上最高値を更新するなど、大方の予想を超える株価の回復を示した。

 3月以降の新型コロナ感染拡大や、世界各国でのロックダウンなどの状況を見れば、当時まさか年内に現在のような株価水準に戻すと予想していた人はほとんどいなかったはずだ。

 世の中の動きを予測し、それを資産運用における投資判断に結びつけることはきわめて難しい。今回のような非常事態の環境、相場展開では、百戦錬磨のプロたちでも翻弄され、投資判断を間違え、大きな損失を出すことになった。

 人間は同じ失敗をする…

 ある程度経験を積んだ個人投資家にも同じことがいえる。経験を積むと、相応に自信が出てくる。また、成功体験もあるため自説を疑わなくなる。しかし、実はこのような投資家が最も危ない。

 想定外の市場の動きを前に、冷静であったなら本来とれていたはずの行動ができず、自分自身を見失い、思わぬ損失を出すことになる。また、自前の投資判断はどうしても近視眼的になりがちで、目先のイベントや材料に振り回されるようになる。そして判断を間違い、大きな損失を出すケースも生じてくる。

 そうならないようにするためには、まずは自分にふさわしい運用方針を確立し、忠実に実行する強い気持ちを持つことが肝要である。言うのは簡単だが、実はこれがいちばん難しい。なぜなら、「お金」が絡むからである。

 お金が絡むと、人間はどうしても正しい判断をしづらくなる。まして資産運用となると、短期間でできるだけ多くを増やしたいと欲が出るのが人の常である。しかし、そんな簡単にいくはずがない。

 それらのことを十分に理解しているにもかかわらず、なぜか人間は同じ失敗をする。不思議な生き物である。いわば「学習効果がない」といえる。

 狼狽売りした時が「底値」

 今回のコロナ危機では、2020年3月に株価はあっという間に急落し、きわめて短期間で大きく値を崩した。このような状況になれば、普通の投資家は耐えられない。狼狽(ろうばい)売りをしてしまい、その後の上昇相場に乗ることができなかった投資家が少なくなかった。

 当時の状況では、コロナ危機からの回復には数年かかりそうな雰囲気だった。しかし、振り返ってみれば、その時につけた株価が底値だったのだ。

 多くの投資家が同じ心理状態に陥り、同じ投資行動をとる。だからこそ、株価急落のクライマックスでこのようなことが起きる。結局、自らが耐えられなくなって売ったことで株価は底打ちし、反転に向かうのである。本当に皮肉なものである。

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