新時代のマネー戦略

お金は使うほうが貯まる? データで見る、貯めてる人の意外な買い物志向 (3/3ページ)

カクワーズ
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 ポイントは、「安いものはダメ」「高ければよい」ということではなく、「本当に欲しいもの」、「本当に自分が価値を感じること」であること。「高いものは安心」、「どうせなら高いほう」という考え方も、値段に振り回されている点で、「安さ」を基準にする買い方と、本質的には似ているからです。

 意外と難しいのですが、過去の取材を見ても、貯まる人ほど、値段以外の判断力を磨いているのは間違いありません。

しっかり者の妻へのねだり方

 さて、男性の中には、「欲しいものにお金を使いたくても、財布の権限は妻が握っているから」という方もいますよね。そこで注目したいのが、貯まる女性で顕著に高かったこのデータです。

 しっかり者で貯めている女性ほど、「計画性のあるお金の使い方」を重視しています。実に、4割。貯まらない女性のほぼ倍です。

 つまり、予算を決め、どのようにそのお金を用意するか、「欲しいもの」と「計画」をセットで提示すれば、高いものでも容認される可能性は高まると考えられます。

 例えば、「新しい釣り竿を買いたい」とただ頼むのではなく、「予算は5万円。家で飲むお酒を月3000円減らせば、1年半で取り戻せる」、「スマホ代や保険の見直しを手伝う」など、家計に協力することを条件に出せば、妻側も「何も考えていないわけではないのね」と、耳を傾けてくれるはずです。

 反対に、こうしたしっかり者の妻になんの計画もなく、ただ「買いたい」と連呼しても却下されるだけでしょう。それどころか、妻は「価値観のズレ」を感じ、夫婦間に溝が生まれる原因になりかねないので、注意したいところです。

お得に買うだけでは、お金の使い方は上達しない

 ここで、貯まらない人のお金の使い方について、もう一度整理してみます。

 調査結果より、「買い物の決め手」、「出費に対する考え方」に関する全項目を、貯まる人と貯まらない人で比較し、その差が貯まらない人で高かったものをランキングしてみました。

 差の値は、「『貯まる人』-『貯まらない人』」で算出しているため、マイナスが大きいほど、貯まらない人で高い項目となります。

 貯まらない人で高かった項目は、「値段」「お得」「ポイント」など、安さに関するものが上位でした。

 もちろん、ムダが出費のない買い方は大切です。ただ、先の結果にも表れているとおり、「値段」「お得」「ポイント」を決め手とする考えは、貯まる人にはあまり支持されていません。つい、買い物は値段や損得で考えがちですが、それらを重視するだけでは、お金が貯まるようにはならないことは、覚えておいたほうがいいでしょう。

 そもそも、自分にとって価値のあるお金の使い方が分からないと、貯蓄してもお金を楽しく使えません。つまらない使い方で長年の努力をムダにしないためにも、「値段」ではない買い方を磨くことは、意味があるのです。

 コロナ禍で、暮らしも働き方も大きく変化しました。ちょうど明日からは三連休。ここで改めて、自分がこれから大切にしたいこと、今年お金をかけたいことを、じっくり考えてみませんか?

  • ※1 2020年7月実施。対象者は全国20歳~64歳の男女900人。インターネットリサーチ。調査企画・データ提供:株式会社カクワーズ
  • ※2 調査時の「貯蓄額」の定義:最近1年に収入から貯蓄した世帯の貯蓄額。預貯金のほか、積立投資、貯蓄型保険などへの積立額など含む(株などの資産は含まない)。同居でも親や兄弟の貯蓄額は含まないものとする
お金が貯まる人への膨大な取材と調査データから「貯まる暮らし」を研究。ファイナンシャルプランナー(AFP認定)資格をもつライターが、定性&定量の両面から「貯まる人」の生活に共通する習慣や考え方を分析し、女性誌やWEBを中心に発信。代表書籍に「お金が勝手に貯まりだす暮らし」(リベラル社)などがある。

【新時代のマネー戦略】は、FPなどのお金プロが、変化の激しい時代の家計防衛術や資産形成を提案する連載コラムです。毎月第2・第4金曜日に掲載します。アーカイブはこちら

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