試乗スケッチ

14年ぶりの全面刷新 新型「ランクル」 優しくなった“悪路の鬼” (1/2ページ)

木下隆之
木下隆之

 道なき道を突き進む類稀なる悪路走破性。中東の砂漠やボルネオの密林など、およそ自動車が走れるとは思えぬ環境でも、ランドクルーザーは臆することなく踏破してしまう。生誕はいまからちょうど70年前の1951年。それ以来、オフロードキングの名を欲しいままにしてきた。そんな“悪路の鬼”が14年ぶりに全面刷新。新たな一歩を踏み出したのである。とはいうものの、キャラクターをいたずらに曲げるわけがなく、70年間紡いできたベクトルは直線的に未来へと向かう。現代的な技術が盛り込まれ、近代的に味付けされてはいるものの、正常進化である。

 さらに磨かれた踏破性

 プラットフォームは、伝統的なハシゴ型ラダー構造を踏襲している。太い角材が背後型に溶接されており、ボディシェルをハシゴの上にくくりつけたとイメージしていただければいい。基本骨格はトラックのそれと酷似しており、頑丈であり耐久性に優れているのだ。

 驚くのは、先代と比較してボディディメンションが1ミリも変化していないことだ。もっと言えば、ホイールベースは1989年式の80系から変化していないのだ。モデルチェンジごとの肥大化が常識となっているにもかかわらず、ランドクルーザーは初志貫徹。これが理想のディメンションだと声高に主張するのである。

 ちなみに、渡河性能(川を渡る能力)は水深700ミリだ。タイヤが隠れるような深い河でさえも保証されている。ちなみに、ライバルであるレンジローバーのディスカバリーの渡河性能は900ミリであり、その点で数字では劣るものの、踏破性能を否定するものではない。

 それでいて、対地障害角(前後の障害物などを乗り越えられる角度)は、先代の200系を凌ぐ。より高いこぶや岩、より尖った丸太なども乗り越えやすくなった。まさに道なき道の踏破性能が磨かれているのだ。

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