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「あわてて動くと損をする」非課税期間の終わったつみたてNISAはいつ売ればいいか (2/2ページ)

 ■30代で始めた人は、まとまった資金が必要かで選択を

 次に、つみたてNISAを30代で始めた際の出口戦略を見てみましょう。

 非課税期間のイメージは、先ほどの20代のケースを10年遅らせて考えればいいので、仮に34歳で積立を始めると、53歳から非課税期間が終了していきます。この場合、課税口座に移った後も運用を続けるか、売却するか悩ましいところではありますが、基本的な考え方は20代のケースと変わりません。

 すぐに資金が必要なければそのまま運用を継続してもいいと思いますし、老後資金の準備として考えるのであれば、課税口座に移った分から順番に売却する選択肢も悪くないと思います。

 また、30代でつみたてNISAを始めると、非課税期間の終了が近づく頃には、子どもの大学費用などでまとまった資金が必要になる方もいるかと思いますので、その際は売却して現金化するのもアリでしょう。

 ちなみに34歳で積立を始めたケースだと、非課税期間の終了が始まる53歳に新たに積立した分は72歳で非課税期間が終了するため、だいぶ高齢になってくる事を考えると、非課税期間いっぱいまで運用せずに、途中で売却を検討してもいいかもしれません。

 いずれにしろ、30代からつみたてNISAを始めると、非課税期間の終了は50歳程度から始まるので、その時の資産状況などと相談しながら、課税口座に移った後も運用を継続するか、老後などに向けて順次売却するかを選ぶのがよろしいかと思います。

 ■40、50代で始めた人は20年後から順次売却するのが吉

 最後に、つみたてNISAを40代で始めたケースですが、これはだいぶ分かりやすく、仮に44歳で積立した分は63歳で非課税期間が終了するので、課税口座に移った分から順次売却していくのがいいでしょう。

 つまり、課税口座へ移管後に運用を継続する選択肢は取らずに、非課税期間の終了と共に都度売却して、老後資金に充てていく出口戦略がシンプルで実行しやすいかと思います。

 ただ非課税期間の終了時期が比較的高齢のため、一度暴落すると回復まで時間がかかる可能性もあり、場合によっては、運用期間10年程度など、非課税期間が終了する前にある程度利益が出ていれば売却する選択肢も考えておくといいかもしれません。

 もしくは、40代で始めた人が、住宅資金などで大きな資金が必要になった場合は、これも20年を待たずに売ってよろしいかと思います。ただし、そもそも論として、向こう5年くらい先までに使う予定があるお金は、投資に回さずに貯金として置いておくことをおすすめします。

 投資はあくまで、長い時間をかけてゆっくり行うものなので、しばらく使う予定が無い余裕資金で行うようにしましょう。

 50代からつみたてNISAを始めた方も、基本的な方針はこの40代のケースと同様でよろしいかと思うので、参考になれば幸いです。

 ■足元の利益に左右されず、ゆったりした構えを

 いかがだったでしょうか。今回ご紹介した出口戦略は、あくまで私の一案なので、自分ならどうするかはぜひ一度考えてみて下さい。

 ただし、20年後の自分がどうなっているかなんて分からないという方も多いと思います。なので、非課税期間の終了後も運用を続けるか、もしくは売却して現金化するかなどの選択肢を用意しておいて、実際に非課税期間の終了が近づいてきたら、出口戦略については再度考えてみるのがいいでしょう。

 つみたてNISAは将来の自分に向けたタイムカプセルだと思って、足元の利益がちょっと出たとしても、安易にすぐ売ってしまわないように気を付けて下さい。

 

 小林 亮平(こばやし・りょうへい)

 資産運用YouTuber

 1989年生まれ。横浜国立大学経営学部卒業後、三菱UFJ銀行に入行。同行退社後、ブログやSNSで資産形成(つみたてNISAやiDeCo、楽天経済圏、ふるさと納税など)の入門知識を発信。現在はYouTube「BANK ACADEMY」の運営に注力しており、YouTubeのチャンネル登録者数は27万人を超える。「超初心者でも理解できるよう優しく伝える」をモットーに、自作のイラストを駆使した解説や、フォロワーからの質問に対する丁寧な返事が好評を得ている。

 

 (資産運用YouTuber 小林 亮平)(PRESIDENT Online)

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