快適マンションが続々 専用プールからルームサービスまで

2010.7.27 19:51

 快適な施設やサービスをウリにしたマンションが続々と登場している。最上階に居住者専用のプールを設けたり、ピアノを備えたスタジオを設置したり。いずれも億ションと思いきや、サラリーマンでも手が届く物件が結構あるから驚きだ。

 快適マンションの筆頭格的な存在といえば、昨年3月に完成した「ブリリアマーレ有明」(東京都江東区、総戸数1085戸)。

 東京駅からJR京葉線経由で約20分、東京臨海高速鉄道りんかい線の国際展示場駅を降りると、日本有数のテニス場「有明テニスの森公園」が眼前に広がる。この公園を見下ろすようにたたずんでいるのがブリリアマーレだ。

 緑あふれる環境のよさに加え、充実した設備がウリ。最上階の33階に居住者専用のプール、スポーツジム、スパ、バーラウンジがあり、屋上には緑を配したぜいたくなテラスもある。

 不動産情報会社ネクストの2008年新築マンション人気ランキングで見事、全国1位に輝いた物件。気になる価格は、2LDK~3LDK(60~70平方メートル)で4000万~5000万円台の価格帯が多く、サラリーマンでも手が届く。

 近畿圏では、来年3月完成予定の「OSAKA福島タワー」(大阪市福島区、540戸)が注目されている。

 徒歩10分圏内に鉄道5線8駅が集中する好立地もさることながら、共用施設が至れり尽くせり。ピアノを置いたスタジオルームや、映画などが楽しめるシアタールーム、フィットネスに使えるマルチスタジオ、読書用のライブラリーまで備えられている。

 価格は、先のブリリアマーレと同じような感じで、4000万~5000万円台の価格帯が多くなっている。

 セキュリティー面で充実しているのは、来年3月完成予定の「プラウドシティ池袋本町」(東京都豊島区、785戸)。敷地内への侵入を排除する要塞のようなゲートを導入している。

 このほか、居住者で車を共有するカーシェアリングを採用。「駐車場など車の維持費を節約したい人に反応がよく、これを決め手に購入した人もいる」(モデルルーム販売員)という。第1~第2期2次分譲の623戸すべてが即日完売という人気物件だ。こちらもブリリアマーレと同じような価格帯。

 極めつけは、東京・六本木に建設中の「THE ROPPONGI TOKYO CLUB RESIDENCE」(611戸)。六本木交差点から徒歩3分の好立地に来年9月の完成を目指している。

 驚かされるのはそのサービス内容。24時間のルームサービスのほか、ホテルのように部屋の掃除を毎日してくれるハウスキーピング、マイカーを利用する際、ポーターがエントランスまで車を運ぶバレーパーキングなどを提供する。

 豪華なホテルが自宅になるようなもので「販売対象はもっぱらセレブ。分譲価格は億ションばかり」(不動産関係者)とそれなりに高い。

 こうした快適マンションが続出する背景には、何があるのか。不動産コンサルタントは次のように解説する。

 「一昨年のリーマン・ショック以降、マンションの売れ行きが急激に落ち込み、不動産会社にとっては、今後開発する物件をどうやって売るかが最大のテーマ。経営体力のある大手不動産会社を中心に、購買意欲を刺激するような付加価値の高いマンションをつくる流れが生まれ、それがホテル並みの設備やサービスに結びついている」

 低迷する不動産市場にあって、こうしたマンションは好調な売れ行きをみせているという。

 「マンションは人生最大の買い物。購入側が気に入りさえすれば、『どうせ一生住むのだから』と、割高の物件でも買う傾向がある」(先の不動産コンサルタント)

 ただ、注意点もあるようで、「設備やサービスが充実すると、それだけ維持費も高くなる。設備は時間とともに劣化のスピードが速くなり、補修する回数も増えてくる。当初はよくても、毎月の管理費や修繕積立金は必ず上がる。買うなら、それを十分理解した上で判断すべきだろう」(同)という。

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