仕事と子育て、両立に不安? 正社員女性の半数以上が出産後も継続

2015.12.19 17:04

 【Q】将来は仕事と子育てを両立したい。でも、自分にできるか不安です

 【A】政府の後押しもあり、環境は整ってきました。「両立しやすさ」を示す情報も参考にしてみましょう

 「結婚・出産しても働きたい」という女子学生の声を聞くことがあります。しかし、実際に仕事と子育てを両立できるのか不安を感じていることも少なくありません。

 実は、正社員で働く女性の半数以上が、出産後も働き続けています。そして、育児休暇を取得する女性の割合は、20年の間に約3倍に増えています。今や、仕事と子育てを両立することは、決して特別なことではなくなっているのです。

 そして、一緒に子育てをしているパートナーの働き方も変えていく必要があります。男性の育児休業取得を推進するなど、男性が積極的に育児に関わる社会を目指す「イクメンプロジェクト」も政府が支援しています。

 仕事と子育てを両立しやすい企業を、どう見分けたらいいのでしょうか? 厚生労働相が「子育てサポート企業」として認定した「くるみんマーク」取得企業を見てみるのも参考になるでしょう。今年3月末時点で2138社あります。

 一方で、制度があっても活用が進んでいないケースもあるので、実際にどれくらいの人が制度を活用しているのか確認しましょう。制度が整備されたばかりで、まだ利用実績がない場合は、企業のトップがどれくらい本気で仕事と子育ての両立に取り組んでいるのかも参考になると思います。ノー残業デーの設置、両立支援の社内教育プログラムの実施など、両立をサポートする具体的な行動についてホームページなどで明言している企業は、両立支援も進みやすい傾向にあります。

 実は、私自身が2人の子供を育てながら働くワーキングマザーです。2人目の出産後に感じたのは、働きながら子育てをすることが特別なことではなくなり、サポートもかなり手厚くなっているということ。子供が小さいうちは特に、仕事と子育てのバランスに悩むこともあります。でも、同じ悩みを抱えるママ友や会社の同僚が増えたことは、本当に心強いことでした。自分自身に「働き続ける」覚悟があれば、それを後押しする環境は整ってきています。5年後、10年後はさらに、仕事と子育てを両立しやすい社会に近づいていると思います。(リクルートキャリア『就職みらい研究所』 研究員 杉村希世子)

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