【安倍政権考】
盛り上がりに欠ける参院選をどう報じればいいのか、ヒントは現場にある。というわけで、選挙期間中は一日一回は街頭演説に出向くようにしていた。全国遊説で「焦げたパン」のような顔になった自民党の石破(いしば)茂幹事長ほどではないが、炎天下での取材で日焼けし、どこかに遊びに出かけていたのかと誤解されることが多い。
ねじれを問う参院選
街頭演説では、いくつか引っかかる訴えがあった。
「もし、ねじれが解消されたら、一体誰が国会で指摘するのでしょう。ブレーキを踏もうとしても踏めない状況になるのが、ねじれ解消なんです」
民主党の前原誠司前国家戦略担当相の演説だ。前原氏が千葉市内で応援した長浜博行前環境相はより直接的だった。